瞬発力ある英語がお見事!『パラサイト』ポン・ジュノ監督の通訳シャロン・チョイ

ドラマ

アジア映画がアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞と4冠を受賞しました。

これにより、韓国のポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』は世界中に知れわたり韓国映画界の質の高さを示すと同時にアジアにおけるアカデミー賞への可能性を大きく広げたことになります。

時のひととなったポン・ジュノ監督。さまざまなインタビューを受けるなか監督のとなりで流暢な英語で監督とインタビューアーの間をつなぐ女性がいます。

『パラサイト』が映画として傑作なのは言うまでもないことですが、今回は映画の成功、ポン・ジュノ監督のことばを瞬発力ある英語で通訳してくれるシャロン・チョイ氏のシームレスな英話フレーズをいくつか紹介します。

出典:IMDb

映画『パラサイト 半地下の家族』あらすじ

(c) C J Entertainment

全員失業中で、その日暮らしの生活を送る貧しいキム一家。長男ギウは、ひょんなことからIT企業のCEOである超裕福なパク氏の家へ、家庭教師の面接を受けに行くことになる。そして、兄に続き、妹のギジョンも豪邸に足を踏み入れるが…この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと猛烈に加速していく――。 (引用:フィルマークス映画)

ポン・ジュノ監督の隣でシームレスな英語を披露する通訳シャロン・チョイ

映画.COMによると、シャロン氏は韓国ソウルで通訳の仕事をしながらフィルムメーカーを目指しているようです。

優秀な映画やテレビドラマに送られアカデミー賞前哨戦として知られているゴールデングローブ賞でも『パラサイト』は受賞していて、シャロン氏はポン・ジュノ監督の語るスピーチをみごとな英語を通訳し、聞き手と受け手のかけ橋として活躍しています。

アカデミー賞ノミネートについて語るポン・ジュノ監督と通訳シャロン・チョイ

アカデミー賞授賞式を前にノミネートされた作品についてレッドカーペットでいまの気持ちを語るポン・ジュノ監督。そして、流暢な英語で話すシャロンにもインタビューのマイクが向けられます。

インタビュアー@1:25

At Sharon here, she has a bit become a fan favorite here. She’s been with you translating. 

  ここでシャロンにマイクを向けてみましょう。彼女もいまやファンのお目当てになっていますよ。ずっと通訳をやってるんですよね。

インタビュアー@1:33-

I hear you wanna be a filmmaker. Is that right? 

  聞くところによるとフィルムメイカーになりたいんですって。

She’s very talented. You accept this, right? 

  彼女、とても才能あるわ。そう思うでしょう。

インタビュアーはシャロン氏の優れた英語力をホメているところです。すると、ポン監督も彼女の英語力があってこそ今回の授賞式ほかいろいろなことがうまくいっていると韓国語でこたえます。

ホメてくれるのはウレしいけれど、じぶんでじぶんのことを通訳するのって少し気が引けますよね。実際、シャロン氏も恥ずかしそうに語っています。

シャロン@1:50- 

It’s very embarrassed to translate, but he said that thanks to me, this campaign has been a smooth journey.  

恥ずかしいんですけれど、ポン監督は言うにはわたしのおかげでこのキャンペーンがスムースに行っている言ってくれています。

◎英語メモ

be embarrassed to  ~するのが気恥ずかしい

アカデミー賞受賞でのシーン

見事アカデミー賞受賞した製作陣。ポン・ジュノ監督はもちろん映画のプロデューサーも感激のコメントを述べています。ここでも、シャロン氏の落ちついていて滑らかな英語がさえわたる。

シャロン@0:22- 

I express my deepest gratitude and respect for all the members for the Academy for making this decision. 

アカデミーのメンバー皆さんに私は深い感謝と敬意を表したいと思います。

受賞後に受けたインタビューシーン

アカデミー賞授賞式が終わり、会場を出てきたポン・ジュノ監督たちに今の気持ちを聞こうとたくさんのインタビューが舞い込んできます。この時もシャロン氏は落ちついた感じで途切れのないシームレスな英語で監督をフォローしています。

インタビューアー@0:10-

How do you feel right now? Has it hit you yet?

(受賞を受けて)いまどんな気持ちですか? 実感あります?

ポン・ジュノ監督(通訳:シャロン・チョイ)@0:26- 

Things are so hard to process right now.

   いまは気持ちを整頓するのがとても難しいです。

Six trophies…I don’t know where there are.

   6つあるトロフィーだってどこにあるのかわからないですよ。 

It’s so hard to organize things right now.

   それくらい今は立て込んでる感じですね。

I just wanna everything to settle down so I can start drinking.  

   私としては全部落ち着いて早いところ飲みたい気分です。

◎英語メモ

settle down    落ち着く

start drinking   start+動名詞で「~し始める」

英会話のトレーニングにオススメなアプリの紹介

シャロン・チョイさん、スラスラと英語が話せてカッコいいですよね。仕事関係の話ではなくとも日常で話すことが話せたらどんなにいいでしょう。

日本では、中学高校そして大学で英語を学んだひとでもいざ英語を話そうとすると

「・・・。」

となってしまう人は少なくないハズ。

これは英語を話す場面が少なすぎるというのが原因のひとつです。やはり、せっかく英語を学んだからには実際に話せるようになりたいですね。

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まとめ

ポン・ジュノ監督は映画『パラサイト』の成功によって監督自身の才能は言うまでもなく、韓国映画界の底上げに大きく貢献しました。ポン監督のいう言葉の壁も映画という作品を通して超えていくことができることも証明してくれました。

それを支えるスタッフたちの存在は欠かせませんが、シャロン・チョイという通訳を仲間として迎えていたこともアカデミー賞受賞という成功への懸け橋になっていたのだと思います。

もしかすると、この先アカデミー賞の新部門としてベスト・トランスレイター(通訳)賞もできるかも^^