口説き文句を英語で言うとPick Up Line (ピックアップライン)と言います。
例えば、こんな状況があったとしましょう。
気になるあの子をデートに誘いたい。でも、彼女は英語しか話せないときてる。まてよ、彼女が聞いたら喜びそうな口説き文句を練習しておけばデートできるかも。でも、英語で声を掛けるといってもなぁ・・・。
こんな感じで思い悩んでいる友だちがいたら、次のように言ってあげると良いですよ。
If you put your mind to it, you can accomplish anything.
何ごとも為せば成る。
この英語フレーズは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てくるセリフのひとつです。
映画シーンからは悩んでいる友だちを励ましてあげるときにピッタリな言い回しや女性が聞いたらキュンとくる口説き文句が学べます。
バック・トゥ・ザ・フューチャ あらすじ
時は1985年。マーティー・マクフライ(マイケル・J・フォックス)はミュージシャンなることを夢見ながらカルフォルニア州ヒルバレーに住む高校生。
ガールフレンドとの交際も順調で父ジョージ・マクフライ(クリスピン・グローヴァー)と母、兄妹と平凡な毎日を送っていました。
しかし、そんな日常に終わりがきます。
マーティは友達で変わり者のドク博士(クリストファー・ロイド)が作った車型タイムマシーン“デロリアン”で1955年11月5日に行くという実験につき合っていました。
ところが、タイムマシーンの原動力である核燃料をめぐってリビア人テロ集団に襲われたドクは銃撃されてしまいました。
テロ集団はマーティーも亡きものにしようと追いかけてきます。あわてて乗り込んだデロリアンで必死に逃げるなか、マーティはタイムマシンのスイッチを入れてしまい、光とともにその場から消えてしまいます。
消えた瞬間に目に入ってきたのは納屋にいる自分。マーティはなんと30年前のヒルバレーにいたのです。
驚いたのはマーティーが入ったカフェに若いころの自分の父ジョージ・マクフライがいるではないですか。しかも、ジョージの同級生ビフ(トーマス・F・ウィルソン) に宿題をやらされています。
カフェを出たジョージのあとを追っていきますが、マーティーは車にひかれそうになったジョージを救ったせいで気を失ってしまう。しばらくして気がついたマーティを介抱してくれたのは30年前の母ロレイン(リー・トンプソン)だったのです。
パニックになりながらもマーティは30年前のドク博士を探し出し、もとの1985年に戻してほしいと頼みこみます。
最初はマーティを信じられなかったドクですが、マーティが持っていたビデオをみるうちにマーティの話を信じて未来へもどるための策を考えるのでした。
ドクには心配事がひとつありました。それは、マーティが1955年にタイムスリップしたときに両親の運命をかえてしまい、ふたりが結婚できるような段取りをつけないとマーティーは存在しなかったことになってしまう。
マーティが家族写真をみるとひとりまたひとりと写真の人物が消えていきます。
早くしないと自分も消えてしまう…マーティーはなんとかしてジョージとロレインの恋仲を成立させないといけません。
かくして、マーティは両親の仲をとりもち、自分がもといた1985年に戻るための旅がはじまります。
バック・トゥ・ザ・フューチャー 為せば成る
You know, if you put your mind to it, you could accomplish anything.
いいかい、何ごとも為せば成るってことだよ。
このセリフは、劇中になんども出てきます。
シーンでいうと
- マーティーが学園祭のオーディション落ちたときガールフレンドからの労い
- いつも前向きなドク博士の口癖
- マーティーが父ジョージが激励するとき
- ジョージが常々成功のマインドを語るとき
映画のなかで言いたいことは未来は自分で作るものであって、どちらに転ぶにしてもまずは歩みだしてみないと実際にはどうなるかわからない。
実際に行動しながらなおしていけばいいんだ!ということがセリフに込められています。
The First Thing Comes To Your Mind
ジョージとロレインが結婚してくれないと自分が生まれてこない。そんな事態をさけるためにマーティーはジョージがロレインをダンスパーティに誘うようすすめます。
ところが、肝心のジョージは誘っても断られたら立ち直れないと弱気なことを言っているばかりでなく、ダンスよりテレビでSF劇場を見ているほうが好きなタイプ。
そこでマーティはジョージが好きなSFを利用して説得することを思いつきます。
変装したマーティは夜中にジョージの家に現れて「自分はバルカン星からやってきた宇宙人ダースベーダーだ」といってロレインをデートに誘わないと脳を溶かすと脅かします。
すっかりだまされたジョージはどうしたらロレインを誘えるか相談してきます。
とはいえ、ジョージは女の子をデートに誘ったことなど一度もなく、なんて声をかけていいのかわかりません。
そこでマーティは自分の父であるジョージにアドバイスをします。
マーティ:
Well, just say anything. Say the first thing that comes to your mind.
何でもいいじゃないか。心に浮かんだことを言えばいいんだ。
Destiny
マーティは自信なさげな頼りない若き日の父親にあきれつつも女の子が聞いたらキュンとくるピックアップ・ラインを言って聞かせてあげます。
Tell her destiny brought you together.
君と結ばれる運命だ。
Tell her she is the most beautiful girl you have ever seen in the world.
君はこの世の誰よりも美しい。
Girls like that stuff.
殺し文句だ。
ジョージはマーティから教えてもらったピックアップ・ラインで恐るおそるロレインにアタックするものの、焦ってセリフがトンチンカンなものになっています。
ジョージ:
My density…has popped me to you. 君と結ばれる運転だ。
ロレイン:
What ? なんですって?
ジョージ:
What I meant to say was… つまりその・・・。
ロレイン:
Wait a minute. Don’t I know you from somewhere ?
ちょっとまって。 前にどこかで会わなかった。
ジョージ:
Yes. I’m George. George McFly.
そうなんだ。ぼくはジョージ。ジョージ・マクフライだよ。
ジョージ:
I’m your density. きみの運転の男だよ。
I mean… your destiny. じゃなかった、君の運命。
ジョージは緊張しすぎて「運命」というはずが「運転」になってしまっています。
とんちんかんな口説き文句で周りの人からもクスクス笑われてしまい、恥をかいてしまいますよね(^^ でも、初めてロレインの心にジョージは自分を印象づけることができたのです。
Get Your Damn Hands Off
不良のビフにしょっちゅういじめられて、ロレインにも誘いが掛けられなかったジョージ。でも、未来の息子に励まされ勇気をふるう時がきます。
Hey you! Get your damn hands off of…
オイお前!その汚い手をどけろ。
ロレインが車でビフに襲われたところに現われたジョージはついにビフを一撃で倒し、男らしいところを見せます。ロレインはジョージのたくましさにホレなおし、どうにか二人が結ばれることで家族写真から消えかかっていたマーティーも命拾いするのでした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、セリフを通して自信なさげな友だちを励まし背中を押すのにピッタリな英語フレーズを紹介しました。
また、ジョージ・マクフライが未来の妻ロレインをデートに誘うためのピックアップ・ラインも勉強になります。
ストーリーを引っ張っているメッセージは
If you put your mind to it, you can accomplish anything.
何ごとも為せば成る。
両親を結びつけるためのキューピット役を未来からきた息子がするとはまさにSFな世界ですね。
ジョージの立場で考えると人間、追い込まれないと一つのことに集中できないかもと思えるシーンが描かれています。
できないと思い込んでいたことも実際にやってみたらうまくいった。このメッセージは映画の中でしっかりと描かれています。もし、映画のセリフに興味を持たれたら全編の英語セリフと解説が読めるスクリプトがおススメです。