洋楽(ロック)や映画で英語を勉強したい!そんな人に向けておすすめの映画『イージー・ライダー』を紹介します。
1960年代後半に登場した映画のジャンル、アメリカン・ニューシネマ。なかでもピーター・フォンダ主演の『イージー・ライダー』はアメリカン・ニューシネマの代表格です。
若者たちが世の中の決まりに縛られず自由に生きていく。つまり、アメリカンドリームのひとつでもありました。
アメリカン・ニューシネマは、自由を謳歌したはずの若者たちが結局は世の中の仕組みや常識的な考えに淘汰されてしまう描写が多いジャンルです。
本記事では、「自由とは?」を語らう2人のアメリカ人の会話から英語フレーズを解説。
自由気ままに生きる若者ワイアット(キャプテン・アメリカ)を演じたピーター・フォンダ、仲間のビリー(デニス・ホッパー)、弁護士のジョージ・ハンセン(ジャック・ニコルソン)による 「Freedom / 自由」を聞いていきましょう。
Freedom / 自由の意味を語らうシーンを解説!
コカインの密輸で一儲けしたワイアットとビリーは報酬を元手にハーレー・ダビッドソンにまたがりカルフォルニアからニューオリンズを目指して自由気ままな旅を続けます。
旅の途中で仲間になった若い弁護士ハンセンと「Freedom / 自由」について語らうビリー。
What You Represent To Them Is Freedom
ビリー:
What you represent to them is freedom.
お前の言わんとするは「自由」だからだ。
ビリー:
What’s wrong with freedom?
自由のどこが悪いっていうんだ。
ハンセン:
That’s what it’s all about.
自由っていうのは、そういうものじゃないか。
ハンセン:
That’s right. That’s what it’s all about.
そのとおり。お前の言うとおり自由とは、そういうものさ。
引用:IMDb
Two Different Things
野宿をしながら2流の宿にさえ泊めてもらえないことをボヤくビリー。彼ら(ワイアットやビリー)の思う「自由」と世の中で言われるところの「自由」のギャップは埋めがたいものであり、危険な要素も含んでいると若い弁護士ハンセンは言います。
ハンセン:
But talkin’ about it and bein’ it…that’s two different things.
だがな、自由を語っている事と自由でいることは似てるようで違うんだよ。
Free Individual
ハンセンが語る freedom は、世間一般で言うところのルールに則った「自由」を意味しています。
ハンセン:
It’s real hard to be free…when you are bought and sold in the marketplace.
金がからむと自由でいるっていうのはえらく大変なんだ。
ハンセン:
‘Course, don’t ever tell anybody that they’re not free…
だからって世間の奴らが自由じゃないなんて言っちゃ駄目だぜ。
ハンセン:
‘cause then they gonna get real busy killin’ and maimin’…to prove to you that they are.
自由じゃないなんて言ったらコテンパンにやられちまう。
ハンセン:
Oh, yeah, they gonna talk to you and talk to you and talk to you…
about individual freedom. But they see a free individual, it’s gonna scare ‘em.
まあそうだな、個人的な自由については語るだけなら年中語ってるさ。でも、個人的に自由な奴を見るとそいつは(世間には)近寄りがたい怖い存在なんだよ。
ビリー:
Well, it don’t make ‘em runnin’ scared.
それなら怖がらせたままにしておこうか。
ハンセン:
No. It makes ‘em dangerous.
ダメだ。そんなことすれば奴らは凶暴になるだけだ。
引用:IMDb
『イージーライダー』 アメリカンドリームという儚い夢
ビリーが主張するFreedom。それは、自由で気ままに生きる意味での「自由」。しかし、ハンセンに言わせれば、ルールに則っていない「自由」など秩序を崩すだけのものだと説いています。
アメリカン・シネマには、王道エンディングがあります。どういうことかというと、ラストのパターンは反体制な生き方をしても最後は悲しい結末が待ちうけているのです。
『イージーライダー』も、ワイアットやビリーの求めていた「自由」という名のアメリカンドリームは儚い夢だと思い知らされるシーンで幕を閉じます。
まとめ
『イージー・ライダー』を通して映画のセリフに学ぶ英語フレーズを紹介しました。
現代もかつて経験した事がない事故や理不尽な事件が起きています。『イージーライダー』から50年経っても主人公たちが思っていたアメリカンドリームにおけるような freedom「自由」でいるということは簡単ではないかもしれません。
英語学習者にとって、映画が伝える「自由」が英語でどのように話されているか勉強なるはずです。
ぜひ映画をチェックして英語学習に役立ててください。
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