英語学習初心者にとって英語で相手につたえたいことをわかってもらうのって大変ですよね。
せっかく文法や単語を覚えてもしゃべっている途中で頭がまっ白になってしまう・・・なんてよくある話ではないでしょうか。
実はコレ、英語フレーズを言う練習が足りないだけで、なんども使っていくうちに自然に出てくるようになります。
その練習の素として恋愛映画、特にロマコメ(英語でいうromantic comedy)はおススメです。
今回の記事ではロマコメ映画の名作『プリティーウーマン』から日常の英会話で使える英語フレーズを探っていきます。
英語の文法や単語を学ぶことはとても大事です。これに映画を観るということをぜひ加えてください。映画のセリフを学ぶと英語で感情表現を身につける近道になります。

出典:IMDb
プリティー・ウーマン あらすじ
ウォール街で活躍する実業家のエドワード・ルイスは、情け容赦なしのM&Aで名を馳せていた。ある日恋人と喧嘩し破局してしまったエドワードは、友人の車を借りて夜のハリウッドに出る。しかしマニュアル車の運転に不慣れなうえ、道がわからなくなってしまった。一方、コールガールとして働くヴィヴィアン・ワードは、同居している友人でコールガールのキットに家賃を使いこまれ困っていた。ヴィヴィアンが道端で客を探していると、エドワードが通りかかる。ヴィヴィアンは道案内を買って出た。無事高級ホテルに辿り着いたエドワードは、そのまま彼女を部屋に連れ帰った。ヴィヴィアンは豪華なペントハウスにはしゃぎぎみだ。2人はそのまま一夜を共にし、エドワードは彼女の内面的な魅力に興味を持ち始めていた。
引用:MIHOシネマ
『プリティーウーマン』セリフに学ぶ日常でつかえる英会話
I’m A Sure Thing

夜のハリウッドで出会った実業家のエドワードと娼婦のビビアン。お互いの職業こそ違えど、ふたりともその道のプロです。
道に迷ってはやくホテルに帰りたかったエドワードでしたが、ビビアンの誘いに何となく共感できたのかもしれません。エドワードはビビアンを道案内ついでにホテルに連れてかえり、お酒やフルーツをすすめ丁寧にあつかいます。
いっぽう、ビビアンは「あたしはプロなんだから、そんなお膳立ていらないわよ。」という感じで商売の話をすすめようとします。
I appreciate this whole seduction thing you’ve got going on here.
いろいろと尽くしてくれて嬉しいんだけどさあ。
But let me give you a tip: I’m a sure thing.
言っとくけどアタシはプロなのよ。
引用:映画 Pretty Woman
このように自分がいかにその道のプロかということを相手に言うときにピッタリなフレーズが映画でビビアンが言うセリフ ”I’m a sure thing” です。
A sure thingをストレートに訳すと「確かなもの」だったり「確かなこと」になります。
映画のシチュエーションから読みとると対訳として「娼婦として申し分ない」になります。つまり、「アタシはプロなのよ。」と見栄を張っているわけです。
このフレーズのつかいどころ
誰かがあなたに何か頼んだとしましょう。
そのとき頼んだ相手が「それホントに頼んで大丈夫?」と不安げに聞いてきてあなたに自信があるなら堂々と
I’m a sure thing まかせといてよ。
と言いましょう。相手にとって頼りになること請け合いです。
You And I Are Such Similar Creatures

You and I are such similar creatures.
君と僕はすごく似たところがあるよ。
We both screw people for money.
カネの事となると僕らって他人をふり回すからね。
引用:映画 Pretty Woman
ここでもエドワードとビビアンが似た者同士だということを言うセリフがあります。
それぞれは気がついていなかったり、あるいは認めたくなかったりしても実はお互いに同じようなことをしていて、普段はケンカばかりだったとしても本当は気のあうもの同士というニュアンスがあらわれています。
このフレーズの使いどころ
仲のいい友だちや恋人どうしでケンカしたとしましょう。
お互い自分も悪いところがあったと認めつつも素直に謝るのは悔しい・・・なんて状況があったとき。
「ごめん」とストレートに言わないで
You and I are such similar creatures. 僕らって案外似たもの同士だね。
とってみてはどうでしょう。最終的に「ごめん」と言うにしてもその前に和んだ空気を作りだせます。
I Want The Fairy Tale

I want the fairy tale. わたしが欲しいのはロマンスなの。
引用:Pretty Woman
これはそのまま「ロマンティックでステキな気分」こそが自分が求めていることを表しています。
映画のストーリーでエドワードは家でも車でもビビアンの欲しいものは叶えてあげるといいます。でも、ビビアンの欲しいものは彼女が長年夢みてきたいつか白馬の王子様が自分を迎えにきてくれるというロマンスでした。
このフレーズのつかいどころ
これは純粋に「ロマンティックでステキな気持ち」を表しているのでこころから好きな相手に告白するつもりで使うのがベストではないでしょうか。
It Must Be Difficult To Let Go Of Something So Beautiful

It must be difficult to let go of something so beautiful.
美しいものを手放すのはとてもつらいことですね。
引用:Pretty Woman
このセリフはホテルの支配人がエドワードに言ったフレーズです。
映画のストーリーではエドワードがビビアンのためにレンタルした高価なネックレスを支配人のバーニーに返却するように頼んだシーンです。
映画を観たおおくのヒトがロマンスが欲しいと願うのはビビアンだけでなくエドワードもそれを望んでいたこと。そして、その気持ちを察してさりげなくビビアンをネックレスに例えたバーニーに共感しています。
企業買収をくり返して冷徹にビジネスをしてきたエドワードが人間味のあるハートをとり戻すシーンといってもいいでしょう。
このフレーズのつかいどころ
”let go of something so beautiful” のsomething so beautifulは「とても素敵なモノ」「美しいヒト」なので自分にとって大事なものなら何にでも置きかえられます。
どうしても手放したくない「何か」があるときに思う気持ちを表したいときはそのまま使えるフレーズです。
She Rescues Him Right Back

Edward Lewis: So what happens after he climbs up and rescues her?
それで彼(白馬の王子様)は階段をのぼったあと彼女を助けたのかい?
Vivian: She rescues him right back.
彼女は(よろつく王子様を捕まえて)すぐに助けてあげたわ。
引用:IMDb
このセリフは相手の質問にある言葉じりをとってからかうように言ったフレーズです。
このシーンは白馬の王子様がいつかきっと自分を迎えに来てくれると願うビビアンの話をきいたエドワードが自分こそが白馬の王子様だとビビアンの迎えにきたときのシーンです。
エドワードは高所恐怖症にもかかわらず花束を抱えてアパートの非常階段をよじ登っていきます。
おぼつかない昇りかたでよろつくエドワードですが、ビビアンはすごく感激しています。
ビビアンにたどり着くやもたついてビビアンに抱き着いて助かる始末。その時にエドワードが聞いた質問の言葉じりをつかまえてからかうようにビビアンが返事をしたセリフがなんともいい感じです。
このフレーズのつかいどころ
このセリフはユーモアのセンスがある粋なフレーズです。
エドワードがたずねた”resucue her?” に対して”resucues him right back”to
お互いが言った ”resucue”「救う」のニュアンスを微妙に使い分けています。
エドワード 王子様が迎えにきたという意味での”resucue”
ビビアン 高所恐怖症でもたつくエドワードを支えてあげたという意味での”resucue”
おなじ単語をくり返すことで相手の質問に答えつつもどこか茶化した感じで楽しそうなムードを作り出しています。
ラブコメ映画にありがちといえば確かにそうですが、ハッピーエンディングの映画でよく使われるので英語フレーズの作り方のひとつとして覚えておくと便利です。
こちらもおススメ
まとめ
ロマコメ(ロマンティック・コメディ)映画の名作『プリティーウーマン』から日常の英会話で使える英語フレーズを紹介しました。
英語学習では文法や単語を学んでいき、それらが英語のリーディング、ライティングの基礎になっていきます。
これに映画を観ることを加えると知識として積み上げた英語力にリスニング、スピーキングをするうえでの下支えになっていきます。映画のセリフは、英語のもつ音のきこえ方や話をするときのリズムについて生演奏でも聞いているようです。
記事を読んで『プリティーウーマン』に興味を持たれたら是非いちど観てみてください。