なりたいものになる…夢を追うことは素晴らしいですよね。夢や希望をむねに生きているヒトは輝いて見えます。反面、夢が叶うまでの試練というのは計りしれないものがあるのではないでしょうか。
英語がスラスラとわかったり、話せたらいいな…こう願うことも夢のひとつとして数えられますよね。
そこで『ラ・ラ・ランド』映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズを紹介。
英会話に役立つフレーズをくり返し学ぶことはリスニングの強化につながる。シーンとセリフをセットで覚えればボキャブラリーも増えるのでおススメな英語学習法です。
『ラ・ラ・ランド』では、夢に向かう気持ちを映画の登場人物たちがどう描いているか、ストーリーをとおして、その時々の気持ちを英語でどう言いあらわしているか学べます。

(c) Lion’s Gate, GAGA, Pony Canyon
『ラ・ラ・ランド』あらすじ

引用:MIHOシネマ
『ラ・ラ・ランド』映画のセリフや名言に学ぶ英語 夢を追うとは?
Here’s to ~

Here’s to the ones who dream, foolish as they may seem
夢あるものに乾杯、たとえ愚かにみえようとも
引用:Quote in “La La Land”
◎英語メモ
映画のキャッチフレーズ Here is ~
このフレーズは「~を祝福して」「~に乾杯」なにかを行うヒトを祝福して送り出すときによくつかわれます。
This Is The Dream

どこか惹かれるところがある。何か運命を感じると思いつつも出会い方がどこか不愉快な気持ちで互いがわかり合えなかったミア(エマ・ワトソン)とセブ(ライアン・ゴズリング)ですが、たがいの気持ちが通じあい、ふたりはつきあいはじめます。
ここはオーディションを受けても落ちてばかりでグチるミアをセバスチャンが「ドリーム/夢」という言葉をつかって励ますシーンです。
夢は輝かしいばかりでなく苦しいときもあるからこそ夢をつかむまでの道のりは刺激的なものだと話してくれます。
Mia: Maybe I’m not good enough!
(オーディションに落ちるのは)たぶん私に才能がないのよ。
Sebastian: Yes, you are.
ちがう、君には才能がある。
Mia: Maybe I’m not! It’s like a pipe dream.
たぶんないわ。叶うはずない夢みたいなものよ。
Sebastian: This is the dream! It’s conflict and it’s compromise, and it’s very, very exciting!
これは夢なんだ! ぶつかり合ったり、寄りそいあいながらつかむキミの夢だよ。それってすごく刺激的じゃないか!
引用:IMDb
◎英語メモ
a pipe dream 叶うはずのない夢
This is the dream! 不定詞 the をつかうのはミアは女優になりたいという具体的なことを表しているのため。逆に a pipe dream はぼんやりした夢をさしているので the ではなく a をつかっている。
Passionate

ここでのミアがセバスチャンと大喧嘩したシーンでミアの正直な気持ちを表わしています。
背景としたあるのは、セバスチャンはミアとの生活のために人気バンドのツアーメンバーになることを決意したシーンです。
給料がもらえる「安定した仕事 steady job」ですが、音楽的にはセバスチャンが目指していたものではありませんでした。
ミアがセバスチャンに惹かれたのはジャズに夢中になり、ひたむきにジャズを愛しているセバスチャンに惹かれたからと言いたかったのです。
Mia: People love what other people are passionate about.
ひとは何かに夢中になっている他人に惹かれるものよ。
引用:IMDb
◎英語メモ
be passionate about ~に熱心である、~に夢中
A Different Way

ここでは、ひとつのアイデアがダメでも別の切り口で出来ますよと提案するフレーズが学べます。
オーディションで役を演じるミアのシーン。演技の最中に冷たくダメだしをされ、女優として成功したいミアは「別のパターンでも演じられる」粘るのですがエージェントは興味を示してくれませんでした。
Mia: Two options, you either follow my rules or you follow my rules, kapeesh?
2つの選択肢があるわ。あなたがわたしのルールに従うか、わたしのルールに従うかどちらかよ、わかった?
Casting Agent: Thank youありがとう。結構です。
Mia: I can do it a different way.
ちがう切り口でも演技もできます。
Casting Agent: No, no, that’s fine. Thank you very much.いえいえ、結構です。どうもありがとう。
引用:Quote in “La La Land”
◎英語メモ
Kapeech 理解する(イタリア語、Capeechとも綴られる)
As Interesting As You Are

ミアはオーディションに受からず、セバスチャンはバーでピアノを弾く仕事をクビになってしまう。ふたりとも散々な目にあっていますが夢は捨てきれません。
ひとに雇われるくらいなら自分で好きなだけ夢中になれるものを作ってしまえば良いじゃないかとお互いの将来について語らうシーンです。
Sebastian: You could just write your own roles, you know, write something that’s as interesting as you are.
じぶんの役を作ればいいじゃないか、だろ、キミが興味をそそる役をさ
Mia: What are you going to do?あなたはどうするの?
Sebastian: Have my own club. We’re going to play whatever we want.じぶんのクラブを持つさ。そこで自分たちが演りたいと曲なら何だってプレイをするんだ。
引用:Quote in “La La Land”
◎英語メモ
as interesting as you are 自分が興味をもてる目いっぱいのこと。
ここでは、セバスチャンがミアに自分が脚本家になって役者として演じたいものは物語のなかに目いっぱい盛り込めばいいじゃないかという意味で使っている。
as much as you are interested 興味があることは好きなだけとおなじ意味。
You’re Fired

セバスチャンは素晴らしいジャズピアニストですが欠点がひとつありました。それは、伝統的なジャズを愛するがあまりプレイスタイルも即興演奏に没頭してしまうところです。
バーの客はジャズのコンサートを聴きに来ているわけではないので即興演奏に関心などありません。それはバーの支配人も理解しているのでセバスチャンに求める演奏スタイルはバーのムードをこわさないセットリストを演奏するのが仕事の条件でした。
しかし、セバスチャンは我慢できなくなりついに即興演奏をしてしまいます。その結果・・・。
Bill: You’re fired.
お前はクビだ。
Sebastian: It’s Christmas.
(まってくれ)クリスマスだろ。
Bill: Yeah, I see the decorations. Good luck in the New Year.
そうだな、飾りでわかる。来年ガンバって暮らせよ。
引用:IMDb
◎英語メモ
問答無用に解雇を言いわたすときの常套句です。
このフレーズ、トランプ元大統領の決めゼリフとして有名でしたね。
Jazz Is About The Future

セバスチャンは伝統的なジャズへのこだわりが強すぎて仕事にありつけず、アパートの家賃も支払えなくなる有様でした。ある日のこと、セバスチャンはミアを連れていったジャズクラブでミュージシャン仲間キースと再会しました。
聞けばその仲間はヒット曲を飛ばしていてツアーを組んでいました。キーボードプレーヤーとして一緒にやらないかと誘われたセバスチャンはさっそくキースのバンドでセッションを開始。
しかし、ここでもセバスチャンのこだわりが原因でキースにたしなめられてしまいます。
How are you gonna be a revolutionary if you’re such a traditionalist? You hold onto the past, but jazz is about the future.
そんな古くさいことばかり言っていて、どうやったら革命的な音楽ができるって言うんだ。
おまえは過去にこだわりすぎてる。だけどな、ジャズってのは未来を表現することなんだぜ。
引用:IMDb
◎英語メモ
a revolutionary 革命主義者
a traditionalist 伝統主義者
to hold onto ~にしがみつく
映画ではセバスチャンが死にかけているジャズを救いたいと語るシーンがあります。
なぜかというと、ジャズは生まれも育ちもアメリカン・カルチャーのひとつだというのに、時代が流れるにつれ多くの人々がその音楽性を評価することがなく、単にリラックスするための音楽、特に若い世代には退屈な音楽と見なされることを嘆いているわけです。
しかし、伝統的なジャズを聴いている若者はごく少数でキースは時流にのった音楽をやらないとミュージシャンとして取り残されるぞときつくつめ寄ります。
Give It Everything You’ve Got

夢にたいする考え方の違いからケンカ別れしてしまうミアとセバスチャン。ミアは夢をあきらめ実家に帰り、セバスチャンも何ごとにもやる気をなくしてしまいます。
しかし、ミア宛にはいった一本の電話をセバスチャンが受けたことで状況が変わります。ミアのひとり芝居を観にきていた映画会社の関係者からオーディションの誘いがきたのです。
セバスチャンはミアのところに出向いてチャンスをつかめと背中を押します。
When you get this, you’ve got to give it everything you’ve got. Everything. It’s your dream.
この役を手にしたらな、全力をだすんだぞ。いいな。キミの夢じゃないか。
引用:IMDb
◎英語メモ
ボヤッとしてるとチャンスを逃してしまうから早く手に入れろ!
と、激を飛ばしたいときにつかえるピッタリな英語フレーズ。
映画を観たひとはわかると思いますが、このセリフはチカラ強い励ましでもあり、セバスチャンとミアがそれぞれ別の道を歩むことが決定的になるどこか悲しい瞬間でもあります。
まとめ
『ラ・ラ・ランド』を通して、映画のセリフに学ぶ英語フレーズを紹介しました。
劇中のセリフからは日常英会話でつかえるフレーズがあるので、ぜひ映画をチェックして英語学習に役だててください。
夢を追うことは生きていくうえで必要なスパイスですよね。とはいえ、夢を追う、叶えるとなると自分の気持ちや時間との我慢くらべと言ったほうが良いかもしれません。
映画を観ていると終わり方のパターンが2つある感じがしました:ひとつがミアはハリウッド女優として成功し、セバスチャンとは別の夫と幸せな生活を送っている。
もう一つが、ミアはセバスチャンとの出会いから結婚し、パリで女優として成功する。セブはパリでピアニストとして活動しながらふたりは幸せに暮らす。
初めてこの映画を観たときはどちらのエンディングが本当の話なのかわかりづらかったです。結局、ミアとセバスチャンはそれぞれの夢を叶えたのですが別々の人生を歩んでいました。
それぞれの夢を叶えハッピーエンディングのはずなのに、どこかさみしい気持ちにさせれる映画でくり返し観るほどに切なさが増してきます。