日本からも感染者が出たなど感染拡大のニュースが毎日報道される新型コロナウイルスですが、その感染力にはとても不安になりますよね。
今回は、まるでいま起きているニュースに合わせて同時製作しているような映画『コンテイジョン』を紹介します。ヒトとヒトとが触れるだけで感染してしまう新種のウイルスが世界各地に拡大していく様は最近のニュースによく似ています。
得体のしれない恐怖からパニックに陥っていく人々や感染の収束までのストーリーで登場する英会話フレーズを紹介します。

(c) Warner Bros. 出典:IMDb
映画『コンテイジョン』 プロット
香港での仕事を終えたベス(グウィネス・パルトロー)は夫と子供の待つアメリカへと帰国した。戻るなり具合の悪さを感じたベスだったが最初は風邪だろうと軽く考えていた。しかし、病状が良くなることはなく2日後に亡くなってしまう。
一方、香港、ロンドン、東京と言った都市では次々に同じ症状で倒れるものがでる。アメリカにある疾病対策センター(CDC)や世界保健機構(WHO)はウイルス感染を疑い、その正体を突き止めようとドクターを感染地区に送り込む。
ウイルスを調べていくとかつて遭遇した事のない新型ウイルスとわかるが、その治療を巡っては時間の要するものであった。しかし、野心的なジャーナリストは政府は事態の真相とワクチンを隠しているとブログで主張し、それを読んだ人々は不安からパニックに陥ってしまう。
新型ウイルスとそのウイルス以上に感染力をもった「情報」という恐怖…人々はどう事態を乗りこえていくべきか?
感染症とヒトの情報というウイルス
Figure Out
疾病センター(CDC)の研究員 アリー・ヘクストール医師 (ジェニファー・イーリー) から病原菌についての意見を聞くエリス・チーヴァー医師(ローレンス・フィッシュバーン)シーンで登場する英会話フレーズ。
いままでに遭遇した事のない未知のウイルスについてアリー医師はウイルスは我々(人間)が正体を突き止める前にウイルスが人間に合わせて異変をくり返していると述べているところです。

It’s figuring us out faster than we’re figuring it out. より速いスピードで変異しているわ。
フレーズの原形は「figure out」で同じ言い回しを比較級で使うことで相手の方がうわてであるように表現しています。この場合で行くと、「ウイルス」のほうが「人間」よりも早く変化を遂げているという感じです。
No Treatment, No Vaccine
アリー医師の見解をもとにエリス医師はひとつの結論を見いだします・・・結局のところウイルスの正体もはっきりしないうえに対抗できる血清をつくるヒントもないと困惑するエリス医師。

So we have a virus with no treatment protocol, and no vaccine at this time. ということは、現在までのところウイルスに対して適切な処置方法も抗体もないと言うことだな。
◎英語メモ:
treatment 処置、扱い
vaccine ワクチン
Blogging Isn’t Writing
危険なウイルスによって命を失うものが増えていく一方で対抗する術がなかなか見つからないと言うことは人々にとってはすごく不安な気持ちにさせられます。
他方、不安な状況をチャンスとして捉え一旗揚げようとする者もでてきます。フリーランスでジャーナリストを名乗るアラン・クラムウィディ (ジュード・ロウ)は情報を得ようと疾病センターや病院に張り付いて何かをつかもうとしています。

建物から出てきたウイルスの専門家を質問攻めにするアランですが、質問があればオフィスに問合せしてから来いとあしらわれます。加えて、アランのような記者に対しても良い印象は持っておらず、こうなじります。
Blogging isn’t writing. It’s graffiti with punctuation. ブログなんてものは記事じゃない。ブログは句読点がつきの落書きだ。
◎英語メモ:
graffiti 落書き
punctuation 句読点
アランは政府に対しても「大衆は真実を知らされていない」 と主張して最初こそ自身の存在感を高めていましたが、しまいには自分が感染しているわけでもなかったのに、思い込みで病状が回復したという薬草の話をでっちあげ人々の混乱を巨大化させてしまいます。
正しくない情報が人々の不安をあおる辺りはウイルス以上に怖ろしい感じがします。
それにしても、映画『コンテイジョン』はリアリティがあり過ぎるくらいあって、いま現実に起きているコロナウイルスと照らし合わせると気味が悪いくらいです。

やがて、猛威をふるったウイルスですがストーリが進むにつれて研究が進み、抗体ができたことで徐々に事態が収束していきます。映画の終盤では「1日目」というシーンが出てきて感染までの経緯がわかるようになっています。
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まとめ
中国武漢をビデオに収めた街をみるとパッと見は無人になった様な光景で映画で言うところの住民が避難したあとの誰も居なくなったシーンとそっくりです。それと、映画で描かれていた見えない敵と言うのがウイルスと正確性のない情報というところもよく似ています。
必要以上に怖がることはないと言われるものの、映画と違って現実社会での感染状況が改善されるのには少々時間がかかりそうな気配ですが一刻も早く収束を願うばかりです。
うがい、手洗い、消毒と気をつけて行きましょう!