人の情けがわかる!名画『アラバマ物語』映画のセリフに学ぶ英語フレーズ

ドラマ

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Pakula-Mulligan (as A Pakula-Mulligan, Brentwood Productions Picture)
Brentwood Productions (as A Pakula-Mulligan, Brentwood Productions Picture)
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Universal Pictures (1962) (USA) (theatrical) (as Universal International) 出典:IMDb

『アラバマ物語』あらすじ

ストーリーの原作は”To Kill A Mockingbird”『ものまね鳥を殺すには』が元ネタです。

アラバマ州にある田舎町で、白人女性のレイプ容疑で裁判にかけられた黒人男性トム・ロビンソンの弁護人アティカス・フィンチ(グレゴリー・ペック)。

黒人への偏見や差別がおおっぴらに起きていた1930年代に弁護士アティカスはトムの無実を証明しようと懸命に弁護をする。

『ものまね鳥を殺すには』のセリフと無実の罪で裁かれるトム・ロビンソンの姿に重なって行きます。

しかし、一部の住民たちの反感を買ってしまい、アティカスの子どもたち(兄妹のジェムとスカウト)までが偏見や差別に巻き込まれてしまう。

アティカスは自身の正義、そして子どもたちのよき模範となるため、困難に立ち向かっていくのでした。

『アラバマ物語』映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズ

Arabama monogatari (1962)
Gregory Peck and Brock Peters in Arabama monogatari (1962)

アティカスの娘スカウトは、学校のみんなと馴染めないところもあります。そんなとき父親として人と人とのつき合いについて話をしてくれるシーンです。

Get Along With

If you just learn a single trick, Scout, you’ll get along a lot better with all kinds of folks.

ちょっとしたコツを掴めばね、スカウト、どんな人ともずっと上手くつき合っていけるんだよ。

◎英語メモ

get along with~  ~と仲良くする

From One’s Point Of , Climb Inside of One’s Skin

Arabama monogatari (1962)
Gregory Peck and Mary Badham in Arabama monogatari (1962)

You never really understand a person until you consider things from his point of view…Until you climb inside of his skin and walk around in it.

相手の気持ちになって考えればわかってあげられるものだよ。

◎英語メモ

from one’s point of view ~の見解から

climb inside of one’s skin

直訳すると「ひと肌の内側を登って」という感じにあってしまい何だかわけが解らないですよね…。

ここでは「人に寄りそうときは相手の気持ち(肌)になって考えてあげる」というニュアンスを伝えようと”skin”をつかって子どもにもわかりやすいように話してくれています。

次はアティカスは自分が親から初めて銃をもらったときの事を子どもたちに話してあげます。後に裁判所でアティカスはなぜ黒人の青年を弁護しなくてはならないのかと子どもたちに自分の信念、正義といったことを伝えようとするシーンにつながってくる話です。

Shoot all the blue jays you want, if you can hit ’em, but remember it’s a sin to kill a mockingbird. 

銃の腕前があがってブルージェイ(アオカケスというカラス科の鳥)を撃ちたければそうしてもよい。けれどモッキンバード(ツグミ)を撃ってはだめだぞ、それは罪だ。

アティカスは続けます・・・

Arabama monogatari (1962)
Gregory Peck and William Windom in Arabama monogatari (1962)

Because mockingbirds don’t do anything but make music for us to enjoy. Don’t eat people’s gardens. Don’t nest in the corn cribs. They don’t do one thing but just sing their hearts out for us. 

どうしてって、モッキンバードはわたしたちに綺麗な声で鳴いて楽しませてくれる。みんなの庭を荒らしたりしないし、納屋に巣を作ったりもしない。モッキンバードはわたしたちを楽しませてくれるだけで悪さをしたりしないからさ。

ここでアティカスが娘であるスカウトに伝えたかったは、 モッキンバードの話を引用して 黒人青年を弁護するのは彼が無実だと信じているからだし彼はみんなに何も悪いことはしていないと証明したい気持ちが表れています。

Arabama monogatari (1962)
Gregory Peck, Mary Badham, Phillip Alford, John Megna, and Bill Walker in Arabama monogatari (1962)

黒人男性が無実なのは明らかにもかかわらず判決は有罪になったばかりか、護送中に逃亡したため射殺されてしまう。やりきれない状況ですが、子どもたちは不器用ながらも周りの意見に流されることなく正義を説いてきた父親の気持ちを理解しようとしていくのでした。

映画を観ると、刑事事件を扱う法廷に子どもたちも出席できるなど、当時は普通だったのかはわかりません。裁判だけでなく、大人とこどもの関わり合いが現代とだいぶ雰囲気が違う感じです。

弁護シーン含め、有罪となってしまった黒人青年に控訴の話をして元気づけようとするところやスネてる子供を抱き寄せて辛抱強く話をしてくれる父親の姿がとても印象的です。

とても人間味があって演技以上に人の情けを感じさせられます。最近はいろいろなことがあまりにスピーディーなのか、随分こういう光景を見ていなかった感じさえします。

まとめ

Arabama monogatari (1962)
Mary Badham and Phillip Alford in Arabama monogatari (1962)

『アラバマ物語』からいくつか英会話フレーズをピックアップしてみました。映画は、南部アメリカでの人種的偏見の根強さが描かれています。

弁護士アティカスは、人間的な良心とはなにかを教えてくれるキャラクターです。心温まる名画です。ぜひ、映画をチェックして、英語学習に役立ててください。