『イエローサブマリン』“ひとりぼっちのあいつ”に学ぶ英語の早口言葉

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短歌で聞くような五・七・五のパターン。 

このように一定のリズムにのって言葉が語られるスタイルは韻文と言われています。

英語でも  音の韻をふんだ感じで一定のリズムにのって話すことを

Talk in rhyme. トーク・イン・ライム

と言います。

今回の映画『イエローサブマリン』では、ビートルズの“ひとりぼっちのあいつ”という曲のモデルになったジェリミー・ヒラリー・ブーブ博士という不思議なキャラクターが喋る韻文的な早口言葉を紹介します。

 

(P) Universal Music Group

映画『イエローサブマリン』 プロット

平和で音楽を愛するペパーランドという国が海の底にありました。人々は音楽にかこまれて幸せな日々を過ごしていたのですが、突然何者かに侵略されてしまいます。

侵略者はブルー・ミーニーズという大の音楽嫌いな青鬼たち。突然の侵略にたちまち国は音楽や活気をしまいます。唯一、脱出できた指揮者のフレッドは黄色い潜水艦イエローサブマリンに乗って遥か彼方にあるリヴァプールに助けを求めに旅立ちました。

リヴァプールに着いたフレッドはビートルズ(サージェント・ペパーズ)の面々に事情を話し、奪われてしまった生気を取り戻すためにフレッドとビートルズはペパーランドを目指し、いざイエローサブマリン出航!

Talk in rhyme 韻文

フレッドとビートルズ(サージェント・ペパーズ)の面々はペパーランドへの旅の途中、イエローサブマリンが故障してしまう事態に陥ります。

修理ができずに困っていたら不思議なクリチャー、ジェリミーがあっという間に直してくれました。

ジェリミーはビートルズに会うなり自己紹介して言います。

Jeremy Hillary Boob PhD.

ジェリミー:0:12-0:19 @ YouTube

” I don’t know what I talk about.


Ad hoc, ad loc and quid pro quo.

So little time, so much to know.”

自分でもなに言ってるのか分からないんだよ。

アドホック・アドロック・アンド・クウィッド・プロ・クウォ

時間はほとんどないのに、知らなきゃならない事だらけさ。

ひとりで何でも熟せてしまうと多才ぶりをアピールするジェリミー・ヒラリー・ブーブ博士。見た目は人間と動物がまざったようなクリチャーです。

 

でも、ひとりぼっちで寂しいから出会った人に自分の才能をアピールするものの、結局誰にも相手にされないから、いつもひとりぼっちのままのようです。

Ad hoc, ad loc and quid pro quo. とは

アドホック・アドロック・アンド・クウィッド・プロ・クウォ

この御まじないみたいなフレーズは何でしょう?

  • Ad hoc とは、ある目的にちょうど使える道具か何か(代用できるもの)を意味しています。例えば、台所でドライバーが必要になって探しても見つからないのでキッチンナイフをドライバー替わりに使うとか。
  • ad loc とは、ラテン語のフレーズで “ad loc. op. cit.” を省略したもの。意味は「いまここで言ったことを調べてみて」。
  • quid pro quo とは、「~する代わりに、~して。」という見返りを求めるようなフレーズです。 例えば「背中を掻いてあげるから、わたしにもして。」つまり、『持ちつ、持たれつ』という意味。

 

このフレーズは響きの似てる言葉を一定のリズムにのせてペラペラペラっと早口に語っています。

フレーズ自体にはさして意味はないのですが、会話の前後にリズム感を加えるために韻文を早口でまくし立ててスピード感を出しているわけです。

自分は才能あふれる存在なんだとアピールするジェリミー。でも、それじゃ逆にみんなから変な奴だと思われて相手にしてもらえないだろうに…たしなめるビートルズのジョン。

でも、ジェリミーは強がって言います

“It’s my policy never to read my review.”   

そんなこと気にしないよ。

never to read my review

「自分への評価など決して読まない」

つまり、「どう思われようと気にしない」という意味

強がるジェリミーにジョンは「君が何者かって教えてあげるよ。」とビートルズが歌いだします。

「Nowhere Man ひとりぼっちのあいつ」

Nowhere Man

まとめ

一定のリズムにのってしゃべる韻文は会話にスピード感をもたらします。

韻文と言ってもこの場合は、短歌のような調子というよりも、言っている意味は大して重要ではなく会話と会話のあいだに勢いをつけることが目的です。

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