ヒッチコック『裏窓』映画の予告編に学ぶ英語フレーズ

スリラー・サスペンス

中学高校で習う英語をひと通り勉強してある程度英語が理解できるようになると、映画やドラマなどネイティブが話している英語を聞きとることもできるでしょうか。

どんな映画やドラマを観るかによりますが、結論からいうとデキるようになります。しかし、いくつか通り抜けなくてはならない道があります。それは最初に書いた中高で習う英語のおさらいをすることです。

これは結構根気のいる作業がともないますが、映画やドラマで英語学習するうえで押さえておかないといけないポイントです。

今回は、リスニングの教材としてヒッチコックの映画『裏窓』の予告編を紹介します。

この映画の予告編では、ナレーターや主役のジェイムズ・スチュワートがストーリーのポイントをわかりやすく解説しているので教材として使えます。

さらに『裏窓』の予告編で良いのは、ナレーターの話にあわせてカメラが動いていくので視覚的にもストーリーがつかみやすい。

映画やドラマの本編にでてくるセリフや名言を通して英語を学ぶこともアリですが、予告編だと短い(大体3分くらい)間に英語が学べるというメリットがあります。

では、『裏窓』の予告編をのぞいてみましょう!

出典:IMDb

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ヒッチコック『裏窓』映画の予告編に学ぶ英語フレーズ

映画『裏窓』の予告編はとてもよくできていて段取り良く登場人物やヒッチコックのことをアピールしています。ちなみに、予告編は英語で“preview”だったり“trailer”といいます。

さて、予告編のナレーションを解説しやすいようにいくつかのブロックにわけてみました。

まずはオープニング。とある撮影現場のシーンからという雰囲気ではじまります。

ヒッチコック 裏窓 予告編 英語フレーズ 1

Uramado (1954)
Alfred Hitchcock in Rear Window (1954)

サスペンス映画の巨匠としてすでに名声を得ていたヒッチコックを強調するナレーション。予告編のなかで立ちあがる人物のシルエットと『サイコ』という作品名だけで名前を言わずとも何者かがわかるように紹介しています。

This is the scene of the crime. 

これは犯罪現場です。

A crime of passion filmed in a way you have never seen before.

かつて見たことのないほどにアツい気持ちが映画にこめられています。

And as no one else dare attempt but the screen’s master of suspense.

誰もあえて成しえなかったことのように…サスペンス映画の巨匠以外は

The produce and director who shocked the world with “Psycho”

『サイコ』によって世界を驚愕させたプロデューサーであり監督

ヒッチコック 裏窓 予告編 英語フレーズ 2

Uramado (1954)
Raymond Burr, Ross Bagdasarian, Sara Berner, Frank Cady, Georgine Darcy, Havis Davenport, Judith Evelyn, Rand Harper, and Alan Lee in Rear Window (1954)

次のブロックは主人公のジェフリー(ジェイムズ・スチュワート)を紹介するナレーションへとつづきます。

This is an apartment of man name Jeffrey; a news photographer whose beat used to be the world.

これはとジェフリーというかつて世界をかけめぐったニュース写真家が住むアパートのものがたり。

Right now his world has shrunk down to the size of this window.

いまの彼はというと、この窓のサイズほどに世間が狭くなってしまっている。

He’s been watching the people cross the way. Nobody seems to pull their blinds during hot spell like this.

ジェフリーは向かいに見えるヒトたちを眺めている。このような暑苦しい日はだれもカーテンを下ろそうとしていない。

He knows a lot of them by now. Too much perhaps.

ジェフリーはみんなの暮らしぶりを知っている。おそろく知り過ぎたかも。

引用:FANDANGO Movieclips

◎英語メモ

his world has shrunk down 

 ”shrink down” 「縮む」という意味のフレーズで、ジェフリーが日々同じことをしていることから現在完了の形を使っている

cross the way 道をまたいだ向こう

hot spell    熱い日々

ヒッチコック 裏窓 予告編 英語フレーズ 3

Uramado (1954)
Georgine Darcy in Rear Window (1954)

次のブロックでは映画の登場人物たちが紹介されています。

For instance, down there on the second floor, the woman pacing about. He calls her Miss Lonely Hearts. So lonely that even death seems like a friend.

たとえば2階にある部屋で行ったり来たりしている女性がいます。ジェフリーは彼女のことを「ミス・ロンリーハーツ」と呼んでいます。あまりに寂し気で死さえも友だちに見えるくらいです。

These are the newlyweds on a honeymoon no one will ever forget.

こちらは誰もがその思い出を忘れないであろう新婚ど真ん中のカップル。

He calls her Miss Hearing-Aid. An artist of very odd and strange art.

とても変わったアート作品をつくる女性をジェフリーは「ミス・ヒアーリング・エイド」と呼んでいます。

The song writer who plays the same melody over and over again. A genius? Or insane? 

天才なのか、それともキチガイなのか。いつも同じメロディーばかり弾いているソングライターもいます。

This is a travelling sales man and his invalid wife. Out of their arguments and nagging comes a wired kind of love.

こちらは旅行営業マンと病気がちな彼の妻。言いあいが聞こえるたびにどこかおかしな愛を感じます。

Miss Torso the body beautiful; that is, viewed from a safe distance.

魅力的なボディが素晴らしいミス・トーソ。離れなので気兼ねなく見ていられます。

引用:FANDANGO Movieclips

◎英語メモ

the woman pacing about 

 pace about (同じところを)行ったり来たりする

newlywed  新婚

ヒッチコック 裏窓 予告編 英語フレーズ 4

Uramado (1954)
James Stewart and Georgine Darcy in Rear Window (1954)

ここでは主演のジェイムス・スチュワートが映画を観るお客さんに向けて主人公の目線で映画のストーリーがどんなものかを語るところです。

Those are just a few of my neighbors.

かれらはよくいる隣人たちです。

First, I just watched them just to kill time but I couldn’t take my eyes off just as you won’t be able to.

はじめは、ひまつぶしに眺めていただけでした。けど、目を離せないことが起きたのです。映画を観ているみなさんもそうなりますよ。

引用:FANDANGO Movieclips

◎英語メモ

I couldn’t take my eyes off 

 to take one’s eyes off    ~から目をはなす

ヒッチコック 裏窓 予告編 英語フレーズ 5

Uramado (1954)
Grace Kelly and James Stewart in Rear Window (1954)

ここではヒロイン役のグレース・ケリーを紹介するナレーションです。映画のストーリーから目が離せないという文句にひっかける感じでグレース・ケリーがいかに美しい女優かという面を強調しています ^^

And you wouldn’t be able to take your eyes off the glowing beauty of Grace Kelly who shares the heart and curiosity of James Stuart.

まばゆいばかりの美しさを誇るグレース・ケリーにみなさんは目を奪われることでしょう。

彼女はジェームズ・スチュアートの関心や気持ちによりそっています。

In this story of a romance, shadowed by the terror of a horrifying secret.

映画は怖ろしい秘密をもった事件のうらでおこるロマンスの物語りです。

引用:FANDANGO Movieclips

◎英語メモ

the glowing beauty  煌めくほどの美しさ

ここまで映画『裏窓』予告編の英語フレーズをブロックごとにわけて解説しました。

足をケガした男が退屈しのぎに他人の部屋をのぞいていたら事件に巻き込まれてしまったというシンプルなストーリーですがあきることなく最後まで観ていられます。

詳しいあらすじはコチラ↓から読むことができます。映画を観る予習にうってつけです^^

ヒッチコック 裏窓 あらすじ

映画『裏窓』あらすじとネタバレ感想。無料視聴できる動画配信は?
裏窓の概要:「裏窓」は1954年製作、アルフレ&#12...

引用:MIHOシネマ

中高で習う英語はおさらいしておこう! 英語のリスニング こぼれ話

英語のリスニングでは、一番最初にやる作業として音を聞きとることが大切です。あわせて中学高校で習う英語をまず理解しておくこと。

というのも、音を聞きとれてマネができたとしても、基礎英語を身につけていないとリスニングした英語がどういう意味でどのような感じで使われるのかわかりません。

それから、ドラマであれなんであれ、事前にストーリーを読んでおくこともすごく大事です。これをやるやらないでは大きな差が出ます。

アメリカに留学生としていた頃の話になりますが、ミュージカルや劇を観に行ったことがあります。

ひとつはキャサリン・ターナーという人気女優が主演で人気の劇でした。けれど、劇で交わされる英会話が何を言ってるのかサッパリわかりませんでした。シンプルな会話があったとしてもまるで頭に入ってきませんでしたね。

原因はその劇の背景やストーリーそのものを知らなかったからでした。

ただでさえ話の元がわかっていないのに、さらにそれを英語で聞くわけだから手も足も出ませんでした。リスニングどころではなく退屈でどうしようもなかったです。

ミュージカルなんて二度と行きたくないと思いましたが、今度は本で読んだことがあるアガサ・クリスティーのミステリー小説「ねずみとり」を観に行く機会がありました。

「ねずみとり」は日本語で翻訳された本を読んだことがあったのでストーリーは頭に入っていました。

するとどうでしょう!わからない英単語、英語の言い回しはもちろん頻繁にでてくるのですが、ストーリーは掴んでいたのでリスニングもストレスなくネイティブがどう英語を話すのかとても勉強になりました。

「ねずみとり」は、のちのち英語の本も手にいれて読みかえすことでより確かな英語の言い回しを学ぶことができました。

このように、日本語で良いので事前にストーリーが頭に入れておくのはとても大切だと思いましたね。

さもなければ、またしても役者の手ぶりや身振りだけで会話についてゆけず劇を観ること自体がストレスだったに違いありません。

ということで、映画で英語を学ぶのはいろいろな面でメリットが大きいです。しかし、事前の仕込みとして中学高校で習う英語のおさらいをしたり、ストーリーを予習しておくとメリットの幅がさらに大きくなります。

まとめ

映画の予告編から学べる英語フレーズについてヒッチコックの『裏窓』を紹介しました。とても面白いサスペンス映画なのでぜひ観てください。

映画やドラマはネイティブがどう英語を話しているのか学ぶのにとてもメリットがあります。

反面、中学高校で習う英語を押さえておかないと、セリフなど「音」が聞きとれたとしても意味が理解できないで終わってしまうなんてことも…。

英語の基礎を固めたり、ストーリーを事前にインプットしておくと映画やドラマは英語を実践する場にもなるのでメリットが大きいです。

ヒッチコックと言えばこちらもおススメ