イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターの絵本からあらたにうまれた実写映画『ピーターラビット』では、いたずら好きで元気いっぱいのピーターラビットが愛や友情、嫉妬など人間の本質といえるものをコメディタッチに目いっぱい描かれていて家族みんなで楽しめることでしょう。
本記事では、『ピーターラビット』から映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズを紹介します。舞台はイギリス、声優、俳優たちもイギリス人がおおく、イギリスならではの英語のアクセントやカッコよくてクールな英語の言い回しが学べます。
また、ロンドン都市や田園風景などものがたりだけでなくイギリスの雰囲気も堪能できるにちがいありません。
『ピーターラビット』あらすじ
引用:MIHOシネマ
『ピーターラビット』映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズ
A Vital Role
いつも元気でいたずら好きなピーターラビット。近所に住むマクレガーさんの畑から野菜を盗もうとたくらんでいます。まずはピーターは三つ子の姉妹といとこのベンジャミンと作戦会議。
Peter Rabbit:
We all have a vital role to play.
ぼくら全員がもつ大事な役をこなさなきゃな
That is, look out, look out, look out, look out, hero.
つまり、見張り、見張り、見張り、見張り、実行犯って手はずだ
引用:moviemistakes.com
◎英語メモ
vital 重要な
hero 映画の日本語字幕をみると「実行犯」となっています。これは、ピーターラビットがベンジャミンさんの畑にひとりで入って野菜を盗みだしているので、じぶんこそが英雄のような役割を担っているぞというニュアンスでじぶんのことを hero と呼んでいる。
Knock Yourself Out
Peter Rabbit:
Knock yourself out! おすきにどうぞ!
引用:Peter Rabbit(12:10)
◎英語メモ
Knock yourself out! この言い回しは映画のピーターラビットのように仲間うちでカッコよくサラッと「お好きにどうぞ!」とつたえるのにピッタリです。
「お好きにどうぞ!」といえば、似たような表現として Help yourself. がありますが Knock yourself out! のほうがよりクールな感じといえるでしょう。
This Is Great Britain
ここでのセリフは、イギリスの階級社会では地位のあるものが能力に関係なくうえに立つということを描いています。
ロンドンにある有名デパート、ハロッズのおもちゃ売り場で働くトーマス・マクレガーは規律を保つことをモットーに副支配人をめざして働いてきたわけです。
上司に呼ばれて「いよいよ昇進の話か⁈」と嬉しそうに話を聞きにいくとトーマス・マクレガーの叔父の訃報の知らせでした。
しかし、叔父なんていたことも知らなかったと関心もない様子でじぶんの昇進の件はどうなったのか上司に聞いてみました・・・。
すると、副支配人にはハロッズ社長の甥御バナマンがなったと言われショックをうけるトーマス・マクレガー。
あんな能ナシがなんで?とくいさがるトーマスでしたが上司からイギリスの階級社会について現実を告げられるシーンです。
Thomas McGregor: You’re promoting a flagrantly unqualified half-wit to a position of immense importance, based purely on nepotism.
つまり、完全なエコひいきでバカを昇進させる?
General Manager: This is Great Britain. It’s practically written in our charter.
ここはイギリスよ 特権社会なの
引用:IMDb
◎英語メモ
flagrantly ひどく~
half-wit ばか、半端もの
immense はかり知れない a position of immense importance =副支配人
practically 実際には
nepotism (縁故による)エコひいき
charter 特権 セリフでは大英帝国であるイギリスの特権階級
Pop In!
Pop in!
このフレーズはイギリスでとてもよくつかわれる言い回しでアメリカ英語でいうところの 「Stop by ちょっと立ち寄る」という意味に近いです。
発音の仕方ですが、ルビにあるように ポップ・イン とは言わず「ポッ・ピン」とハズむような感じで発音するとネイティブに近い、そしてつたわりやすい英語になります♪
シーンとしては、叔父が亡くなったことによりピーターラビットたちが暮らす田舎の土地と家を相続することになったトーマス・マクレガーが家をチェックするために田舎に行きます。
田舎の駅に着いたトーマス・マクレガーとタクシードライバーのやりとりでこのフレーズがでてきます。
ここでのつかい方は「Pop in!(運転手が客に)乗ってください」という意味です。
No Guts, No Glory
田舎の家だからきっと静かなところだろうと思っていたトーマス・マクレガーですが、到着するとピーターラビットと他の動物たちが家じゅう散らかしているのを見つけて大騒ぎになります。
さっそくピーターたちを追いはらおうとするトーマスですがピーターたちも黙って追い出されてたまるかと抵抗します。
ここでのフレーズは、ピーターラビットがトーマスに対して反骨精神をみせるためにいとこのベンジャミンに言ったセリフです。
意味は「ガッツのないヤツに勝利はない」みたいな感じです。タワーレコードの「No Music No Life」みたいな感じでわかりやすですよね。
まとめ
『ピーターラビット』では、映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズを紹介しました。
CGとリアルが混ざりあった映画ですが、そんなことは気にならないくらい自然でイキイキした動きでストーリーもテンポよく進んでいくのであっという間に観おわってしまいます。
愛や友情、嫉妬などピーターラビットという動物キャラをつかいつつも人間の本質がよく描かれている映画です。コメディ映画でもあるので家族で観てもきっと楽しめることでしょう。
『ピーターラビット』は、イギリス英語によるアクセントや言い回しなど英語学習にも役立ちます。ぜひチェックしてみてください。