『once ダブリンの街角で』アカデミー賞受賞スピーチに学ぶ英会話

ジャズピアノ ドラマ

大勢の人がいる前でスピーチするときは、あがらない人はいないと思いますが、アカデミー賞ともなると緊張するなという方が無理ですよね。

今回紹介する映画『once ダブリンの街角で』は2008年にアカデミー賞 歌曲賞を受賞した作品です。

主人公のグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァの受賞コメントは純粋にアートを愛する気持ちが伝わってきます。

Production Companies: Bórd Scannán na hÉireann 出典:IMDb

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once ダブリンの街角で ストーリー

ダブリンの街角で毎日のようにギターをかき鳴らす男(グレン・ハンサード)は、ある日、チェコ移民の女(マルケタ・イルグロヴァ)と出会う。音楽だけでは生活できない男は父の店で家電修理を手伝って生活をつないでいます。

掃除機を直してほしいと女に頼まれ修理してあげると喜ぶ女。彼女がよく訪れる楽器屋に一緒に入った男は彼女に音楽の才能があることを知ります。

そこで自分が書いた曲を彼女の弾くピアノと一緒に演奏してみることに。すると、そのセッションを通してフィーリングが合うことを確信する2人。そうしてできた曲は2人の心を躍らせる素晴らしいものとなり……。

アカデミー賞 歌曲賞受賞でのスピーチ

アカデミー賞はさまざまな部門で賞が与えられます。『Onceダブリンの街角で』は歌曲賞という部門にノミネートされていました。

動画は、みごと歌曲賞に輝き、映画の主人公であるグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァがステージにあがり受賞の喜びをスピーチするシーンです。

グレン・ハンサード:

“It’s been amazing thing and thanks for taking this film seriously.” 

It means a lot to us.”

 “This is amazing.   Make art.    Make art.”

この映画を本気でうけ入れてもらったことに驚いています。

私たちとって本当に意味のある事です。

ほんとうに驚きです。 アートを作ろう!

※英語解説:

taking this film seriously

to take ・・・seriously

真摯にうけとめる

例文:Listen to the man and take what he says seriously. あの男の言うことを聞いて真摯に受け止めなさい。

I t means a lot to us. 

 means a lot  大切なこと

MCジョン・スチュアートによる粋なフォロー

グレン・ハンサードスピーチからはその感激ぶりがつたわってきて良かったのですが、ここでひとつ問題が起きます。

それは、受賞コメントではグレン・ハンサードのスピーチが長すぎてマルケタ・イルグロヴァのスピーチする時間がなくなってしまいます。加えて、番組も時間が足りなくなったのか何だか半端な感じの挨拶で終わってしまうという始末…。

しかし、司会のジョン・スチュアートはさすがそこのところ見逃さず

勝手なヤツですね。

とジョークまじりな言い方で後味のわるさをフォローしています。

またジョン・スチュアートは、楽曲のよさを強調しながら歌曲賞をアピールし、会場を和ませているところがさすがプロフェッショナルのMCという感じです。

因みに、MCとはマスター・オブ・セレモニーの略でアカデミー賞のような大勢の人が集まるイベントやパーティを仕切る司会進行者という意味です。

では、そのジョン・スチュアートの見事なMCぶりを聞いてみましょう。

ジョン・スチュアート:

Wow, that guy is so arrogant.

なんだ、あいつは(1人で喋りまくって)えらく傲慢だな。(笑)

Yeah , but don’t you feel that just wonderful? That’s just such a beautiful song that really is a wonderful moment for them.

でも皆さん、この曲はほんとに素晴らしい曲だと思いませんか。
彼らにとってもホント素晴らしい瞬間を感じているに違いありません。

◎英語メモ

arrogant  傲慢な、横柄な

ジョン・スチュアートはさらに気を利かせて、わざわざマルケタ・イルグロヴァをステージに呼びもどしてスピーチの機会を与えてくれます。

ここでマルケタ・イルグロヴァにマイクを振るときにかけるジョン・スチュアートの言葉にはイキな心意気を感じます。

“Enjoy your moment.”

この瞬間を噛みしめてね。

この英語フレーズは日常英会話でもよく使われます。使い方としては、ジョン・スチュアートがマルケタ・イルグロヴァにかけるひと言がまさにお手本です。

「自分が置かれているその時、その瞬間を大切にね!」とマルケタ・イルグロヴァがスピーチの瞬間をたっぷりと満喫できるように盛りあげてくれています。

仕事仲間や友だちに「しっかりやれよ!」という気持ちを伝えるときに使える英語フレーズといえるでしょう。

マルケタ:


This is such a big deal not only for us but for all other independent musicians and artists that spend most of their time struggling.

今回の受賞はホントに大きな意味があります。これは私たちだけでなくインディペンデントのミュージシャンやアーティストみんなに言えることで、みんなが常々日の目をあたるために努力してきました。

It’s just a proof that no matter how far out your dreams are, it’s possible that there’s fair play to those who dare to dream and don’t give up.

どんなに遠い先に夢があったとしても、あきらめなければ夢はきっと叶うと証明してくれました。

Thank you so much who helped us along the way, thank you.

ずっと助けてくれたみなさん、本当にありがとう。

◎英語メモ

This is such a big deal大きな取り引き、大したこと
no matter how far 

どんなに遠くとも

no matter how=どんなに~しても

fair playフェアプレイ、まっとうなやり方
along the way途中、道中

Production Companies: Bórd Scannán na hÉireann 出典:IMDb

歌曲賞 受賞曲 Falling Slowly とトリビアについて

哀しげでしっとりしながらも、男らしさが感じられるラブバラード。

この曲にはちょっとしたトリビアがあります。

After filming “Falling Slowly”, Glen Hansard jokingly said “and the Oscar for Best Song goes to…” He proved to be highly prophetic. 

”Falling Slowly”の撮影後、グレン・ハンサードは「オスカーのベストソングは…」とジョーク交じりに言っていた。オスカー受賞は、彼はじぶんが優れた預言者だということを証明した。

出典:IMDb

解説:

主演のグレン・ハンサードは映画の撮影中に冗談交じりに

今年のオスカーは”Falling Slowly”

っとあたかもアカデミー賞の会場でホストが受賞曲を紹介する場面をふざけて言ったそうです。

すごくいい曲だと自負はしていたのでしょうが、まさか本当に受賞するとは!

グレンは周りからすごい預言者だ!とカラかわれていたことでしょう。

まとめ

アカデミー賞授賞式でのスピーチを紹介しました。大きな舞台でスピーチ、ましてやアカデミー賞を受賞したのなら舞い上がってしまうのも当然だと思います。

けれど主人公のグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァの受賞コメントは緊張しながらも堂々としていて純粋にアートを愛する気持ちが伝わってきます。

グレン・ハンサードがしゃべりすぎてマルケタ・イルグロヴァが話す時間がなくなってしまいますが、MCジョン・スチュアートの冗談まじりでイキな計らいでしっかりサポートしてくれています。この辺りは、さすがといった場面です。

映画はミュージシャンをめざす若者の苦悩や希望がよく描かれて、歌とドラマが一体となった素晴らしい作品です。ぜひ観てください。

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