英語は中学高校と勉強したこともあって読む・書くは得意なんだけどネイティブの話を聞くとなるとむつかしいな。初級・中級くらいの英語レベルでリスニングにむいている教材があれば教えてほしい。
リスニングが苦手でも高校英語まで学んできた人なら『ホームアローン』がおススメです。
コメディ映画なので楽しくみれるし、リスニングが苦手なひとでもネイティブがどう英語を話すのか聞きとりやすい映画といえるでしょう。
ホーム・アローン あらすじ
引用:MIHOシネマ
ホーム・アローン 映画のセリフや名言に学ぶ英語フレーズ
Hit The Road
マカリスター家がクリスマス休暇にパリに旅行するため空港行きのリムジンバスに荷物を運んでいるシーンでのセリフ。
忙しそうに荷物を運ぶドライバーにこどもがあれこれ質問をしてきます。こどもって大人に質問するのが大スキ。
でも、質問のほとんどは大人からしたらバカバカしいものが多くてこどもはジャマなものでしかありません。
あれこれ質問してくるこどもにドライバーが言いました↓
Gee Kid, I don’t know. Hit the road.
うるさいな 消えろ
◎英語メモ
Hit the road. ドライブに出かける, 家に帰る
うるさく質問ばかりしてくるこどもにドライバーが「家に帰ってろ」つまり「消えろ」「あっちに行ってろ」というニュアンスになります。
Think Positive
寝坊して飛行機に乗り遅れてしまいそうなマカリスター家。ここでは兄であるピーターが弟のフランクに「あせったところで仕方がないぞ」と前向きなセリフをいい放つところです。
これに対してフランクは「あせっているのではなく現実的な話をしているのだ」とイヤミでいい返しています。
Frank McCallister: There’s no way on earth we can make this plane. It leaves in 45 minutes.
ムリだ 飛行機出発まであと45分だ
Peter McCallister: Think positive, Frank!
希望を持て、フランク!
Frank McCallister: You be positive. I’ll be realistic.
おれは現実的でね
引用:IMDb
◎英語メモ
Think positive ポジティブに考えろ→希望を持て
Be realistic 現実的になれ
両方とも気持ちを落ちつかせるときにつかえる英語フレーズ
Pound Me
家に置いてきぼりになってしまったケビンがひとりを満喫しているシーン。
ここでケビンが兄バズのトランクを開けるときにいうセリフはネイティブならではのシャレた言いまわしの英語フレーズがあります。
Kevin McCallister:
Buzz, I’m going through your private stuff! You’d better come out and pound me!
兄ちゃん ボク見ちゃうよ 止めるなら今だよ
引用:IMDb
◎英語メモ
「Pound ポンド」の意味は名詞としては重さを表したりイギリスの通貨名を指したりしますが、ここでは「打ちのめす(動詞)」という意味です。
おなじ意味なら「stop me」のほうがこどもらしさが出そうですが、ケビンは「pound me」 を使うことで知的でシャレた雰囲気をだしています。
Watching Rubbish
ひとりを楽しむケビン。いつもなら「こどもにはまだ早い」と言われた映画も堂々とみています。
Kevin McCallister: I’m eating junk and watching rubbish! You better come out and stop me!
お菓子食べて 暴力番組をみてるよ!
引用:IMDb
◎英語メモ
junk 消化に悪いもの, クズ
rubbish くだらないこと
The Count of Ten
こどもには刺激がつよすぎる暴力ビデオのワンシーン。
ケビンは暴力ビデオのセリフをつかってピザのデリバリーや泥棒たちを上手に追いはらっています。
Johnny: Tell you what I’ll give you, Snakes. I’m gonna give you to the count of ten to get your ugly, yella, no-good keister off my property. Before I pump your guts full of lead.
よく聞きなスネイクス 今から10数える 汚ねえケツをひっさげてトットと消えな 鉛の弾をぶちこむぞ
Snakes: I’m sorry, Johnny. I’m sorry. I’m going.
わかった 消えるよ
Johnny: One, two, ten! (unloads tommy gun) Hahah! Keep the change, ya filthy animal.
1 2 10! 釣りはとっとけ ブタ野郎
引用:IMDb
◎英語メモ
give to 与える
the count of ten 10カウント
I’m gonna give you to the count of ten 10カウントを与える→10数える
The Wet Bandits
Marv: All the great ones leave their mark. We’re the wet bandits!
一流のワルは現場にしるしを残す
引用:IMDb
◎英語メモ
bandit 悪党
the wet bandits ここで使っている the wet(ずぶ濡れ)は泥棒のひとりマーブが盗みに入った家の水道の蛇口をあけっぱなしにして家じゅうずぶぬれにしているところからつけたあだ名です。
Period
Megan McCallister: You’re not at all worried that something might happen to Kevin?
あなたケビンのことが心配じゃないの?
Buzz McCallister: No, for three reason: A, I’m not that lucky. Two, we use smoke detectors and D, we live on the most boring street in the whole United States of America, where nothing even remotely dangerous will happen. Period.
心配なんかしてないさ 理由は3つある まずあの弟は生意気だ 二つ目にうちは火災報知器完備 3つ目はうちの町はアメリカいち退屈だ 危険なことなんて間違っても起きない 以上だ
引用:IMDb
◎英語メモ
period 以上だ
日常英会話では兄が妹に、上司が部下に、先生が生徒になど上のものが下につたえるべきことを全てつたえたときの決めゼリフ。ニュアンスとしては、これ以上口をはさむ余地はないといった感じです。
smoke detector 火災探知機
remotely dangerous 危険とはほど遠い
最近はよく聞くリモートワーク(離れたところでの仕事=在宅ワーク)とおなじ要領で、nothing even remotely dangerous will happen も「離れえたところでの危険などない」つまり「危険なんて起きない」という訳になっています。
Perpetual Hope
ケビンを家に置いてきてしまったと気づいた母親のケイトがあわてて家に戻ろうとしますがクリスマスのため飛行機は満席。それでもあきらめないケイトが必死で空港のスタッフにくらいつくシーン。
Kate McCallister:
This is Christmas! The season of perpetual hope!
クリスマスなのよ 希望を抱くときよ
And I don’t care if I have to get out on your runway and hitchhike! If it costs me everything I own, if I have to sell my soul to the devil himself, I am going to get home to my son.
滑走路でヒッチハイクを でなきゃ悪魔に魂を売りわたしてもいいわ 息子のところへ帰ってみせる
引用:IMDb
◎英語メモ
perpetual 永遠の
「クリスマスの時期はいつだって希望をもてる」と強調しています。
No Offense
近所であまりいい噂を聞かない老人マーレイが教会でケビンに話しかけてきたシーン。マーレイの身の上話を聞いているうちにケビンが思ったことを聞いてみたセリフです。
Kevin McCallister: No offense, aren’t you too old to be afraid?
おじいさんになっても怖いの?
Marley: You can be too old for a lot of things, but you’re never too old to be afraid.
年をとっても怖いものはある
引用:IMDb
◎英語メモ
No offense. 悪く思わないでね。
「失礼に聞こえるかもしれませんが、気を悪くしないでくださいね」という意味が込められている。相手のことばにおどろきつつ反論するときによくつかう英語フレーズ。
Thirsty For More
泥棒 vs ケビンのシーン。こどもだと思ってバカにしていた泥棒たちはケビンの仕掛けたワナにかかってひどい有様になっています。その様子にケビンが勝ち誇ったように放ったセリフ↓
Kevin McCallister: You guys give up, or are you thirsty for more?
降参しなきゃ もっとやるぞ
引用:IMDb
◎英語メモ
thirsty for とても欲して, 熱望して
ここでもケビンのこどもらしからぬシャレた言いまわしが出てきます。
Do you want some more? 「もっとやる?」という意味では同じですがセリフは thirsty 「(のどが)渇く」と大人びた表現で泥棒たちをたしなめるケビン。
ホームアローン 英語を伸ばす4つのステップ
もし、あなたにとって『ホームアローン』が好きな映画であれば英語力を伸ばすために次の4つにチャレンジしてみましょう。英語のリスニングやボキャブラリーを増やすのに効果的です。
- まずは日本語字幕や吹き替えをみてストーリーそのものを理解する
- つぎは映画のセリフがどう話されているのか英語の「音」をくり返し聞いて耳になじませていく(『ホームアローン』は中学~高校一年まで程の英語で間に合うし、わからない単語があったら調べておきましょう)
- 映画のなかでお気にいりのシーンがあれば、そこで使われているセリフをくり返し聞いて「音」の響きを覚えていく(英字字幕やスクリプトをつかって音(セリフ)と英語が認識できるまで聞きましょう。)
- 音をマネする感じで聞きこんだセリフを映画にあわせてマネして言ってみる
映画のセリフを字幕がなくとも聞きとれるようになるには、やはり英語と「音」を一致させるスキルが必要です。
なので「あれ、いまなんて言ったんだろ?」と気になったところやお気に入りのシーンに出てくるセリフは何度もくり返して聞き、口に出していくことでリスニングのチカラがついてきます。
まとめ
『ホームアローン』映画のセリフに学ぶ英語フレーズを紹介しました。1990年に公開されたから30年以上たつ映画ですがクリスマスが近づいてくるといまだに人気上位にあらわれる作品です。
主人公ケビンの言葉づかいや行動はおとな顔負けのウィットにとんだもので映画の魅力のひとつと言えるでしょう。全編にわたる会話は英語のリスニングを鍛えるうえでも役立ちます。
ぜひ『ホームアローン』をチェックして英語学習にも役立ててください。