ビジネス英語というと何だか難しいイメージがありませんか。
たしかにビジネスの場面ではそれぞれの業界でつかう専門用語や言い回しがあるので、ある程度のところは勉強が必要です。
専門用語を学ぶほどではないけど、ビジネスでつかえそうな英会話のスタイル、仕事の基本やマインドセットが学べるてっとり早い方法はないだろうか。
そこで、既に仕事についているヒトに向けていろいろなビジネスがのぞける7つの映画からビジネスシーンで使える英語を紹介します。
英語学習に映画を使うと、
・実際にそこにいるような疑似体験ができる
・セリフを通じてビジネスシーンで使う英語が学べる
・リスニングに磨きがかかる
という3つのメリットがあります。
音楽業界のビジネスシーンで使える英語フレーズ
映画『ロケットマン』
Something Bold
It’s time to do something bold, Elton.
思い切って勝負に出ろ、エルトン
引用:Rocketman
◎英語メモ:
something bold 大胆なこと、勇敢なこと
映画『ロケットマン』からのワンシーンです。エルトン・ジョンが作ったバラード「ユア・ソング」を聴いて「可能性を信じて成功に賭けろ」という叱咤激励を込めてレーベルオーナーがいったセリフです。
イギリスでセッションミュージシャンをしていたエルトン。ある日、イギリスに訪れるアメリカからの歌手たちをキーボードプレーヤーとしてバックアップしないかとスカウトされます。
ミュージシャンとしての経験を積んでいくうちに自分でも曲を作るようになりエルトンはロンドンにある小さなレーベルに自分を売込みます。
レーベルオーナーはエルトンが成功するかどうかなどわかりません。しかし、エルトンの曲を聴いたレーベルの若い社員はエルトンを励まし作詞家バーニーと組んだことで才能が開花します。
こいつはアメリカでも成功するかもしれない!とオーナーは賭けに出ます。

なにか新しいことが生まれて活気づくときのビジネスシーンにピッタリな英語フレーズです。
映画『ボヘミアンラプソディー』
A Performer Who Gives The People What They Want
I decide who I am.
俺が何者かは俺が決める
I am going to be what I was born to be…
俺が生まれた理由・・・
A performer who gives the people what they want.
それはパフォーマーだ 皆に望むものを与える
Touch of the heavens.
最高の天国を
Freddie F**kin’ Mercury.
それがフレディー・マーキュリーだ
引用:Bohemian Rhapsody
大ヒットした映画『ボヘミアンラプソディー』からのワンシーンです。「自分はどうなりたいのか?」その答えがハッキリとわかったときの決心をつたえるチカラ強いセリフです。
エイズを患ったクイーンのフレディー・マーキュリーが自分の心に素直にしたがって自分が本当にやりたいこと、やるべきことをバンドメンバーに伝えるシーンです。

ビジネスや商売をやるうえでも同じで、それが成功するかどうかは自分のハートに掛かっていると教えてくれるセリフです。”A Performer”をなりたい自分に置き換えれば、そのまま使える英語フレーズです。
映画『イエスタデイ』
Let’s Go And Make So Much Money
Song, song, song. Show, show, show.
うたと顔を売りまくって
Boom, bang, bazillions.
大儲けだ!
Now let’s go and make so much money.
Then by this time of next Christmas, we’re wiping our asses with solid-gold toilet paper.
こんどのクリスマスには純金のトイレットペーパーでケツを拭くぜ!
引用:Yesterday
◎英語メモ
Boom, bang, bazillions. ブームを焚きつけて大金持ちになろう!
商売を成功させて大儲けしようとプレゼンテーションを盛りあげるセリフです。
『イエスタデイ』は笑いながらビジネス英語を学ぶことができるコメディ映画です。
ある事故をきっかけに新曲を出すごとに話題になりどんどん人気者になっていく主人公ジャック・マリク。けれど、その新曲とは実はジャックが作ったものではなくすべてビートルズの作品。
しかし、ジャック以外は誰もビートルズの存在など知らない世の中になっていた…。
ビジネスシーンとしては「Major Marketing Meeting of Meeting / マーケティング戦略最高会議」でのレコード会社のマーケティング・ディレクターのセリフがビジネスでよく使うフレーズ。
「マーケティング戦略最高会議」というお題も大げさで笑えますが、ジャックがなにか言うたびに拍手喝采になったりなど音楽業界を茶化したような雰囲気が感じられるシーンです。

まるでテレビショッピングの営業マンのように大げさにかたるディレクターですが「稼ぐぞ~」と気持ちが高ぶっているときに使えるわかりやすい英語フレーズといえます。
ちょっと変わった職業のビジネスシーンに学ぶ英語フレーズ
映画『フォーカス』
The Volume Business
We are in the volume business. It’s safer that way.
手堅く 薄利多売でやっている
引用:Focus
映画『フォーカス』のなかで詐欺稼業でトップを走りつづける主人公ニッキー。商売は手堅く欲張らずとビジネスの基本ともいえるリスク分散をかたるセリフです。

the volume businessとはシゴトが必要最低限の量を満たしているなかで活動しているという意味から薄利多売という解釈になっています。
映画『やっぱり契約破棄していいですか』
You Get Your Money Back
If you are not dead in a week, you get your money back.
一週間たっても生きていたら、金は返すよ
引用:Dead In A Week
これもまた通販の宣伝文句のようなセリフですね。
『やっぱり契約破棄していいですか』が映画として面白いのはプロの暗殺者がみずからの命を絶とうとしている青年に楽に死ねる方法があると営業しているところです。カタログまであって笑えます。

そもそも、ふたりはアカの他人で接点などまるでないように見える殺し屋と青年ですが、共通しているところがあります。それはふたりとも生き甲斐を探していること。
ストーリーはブラックユーモア満載なコメディですが、営業トークという点ではつかえる英語フレーズと言えます。
ビジネスマンのマインドセット
映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
Persistence And Determination
Persistence and determination alone are all powerful.
執念と覚悟があれば無敵だ。
引用:The Founder
50歳を過ぎても新しいものに感動できる感性と行動力があれば歳に関係なく何をやっても成功できる。
映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』にはそんなアツい気持ちがよく表れているセリフがあります。

主人公のレイ・クロックは、いつも大きな夢を描いている。しかし、レイのエゴが災いして家族や仕事仲間とは衝突してしまう。あげくに、はた目には会社をのっとったようにしか見えない場面もあります。
しかし、ビジネスで成功することはもの凄く大変なことであることを教えてくれます。
映画『カンパニーメン』
Faith, Courage, Enthusiasm
I will win. Why? Because I have faith, courage, enthusiasm.
わたしは勝つぞ。なぜかって? なぜならわたしには信念と勇気、熱意があるからだ。
引用:The Company Men
このセリフは会社をクビになったモノたちが受けた転職カウンセラーからのお呪いのようなセリフです。

映画『カンパニーメン』は、業績が悪化した会社が株価とその存続を守るため、そこに働く多くの社員たちを解雇していきます。そして行き場を失ったモノたちがどう生きていくかが描かれています。
会社はもうあなたたちの面倒はみないわよ。現実をうけとめて、自分のことは自分でなんとかしなさい!
高圧的にリアルを押しつけてくるカウンセラー。
この状況にどう対処するか?
カウンセラーは自分がこれから言うことを皆に復唱させます。
「わたしは勝つぞ。なぜかって? なぜならわたしには信念と勇気、熱意があるからだ。」
このフレーズ唱えることでやる気が満ちてくるという呪いです。
”I will win. Why? Because I have faith, courage, enthusiasm.“
実はこのセリフ…なかなか効き目があると思いますよ。
セリフは劇中のまんなか辺のシーンとエンディング付近で登場します。
きっちり暗記して復唱できるようにしておくと、ビジネスシーンだけでなく追い込まれたときに自分をふるい立たせてくれる使える英語フレーズです(^^♪
まとめ
7つの映画に出てくるセリフを通してさまざまなビジネスシーンでつかわれる英語フレーズを紹介しました。
映画は英語学習としておすすめの方法です。
・実際にそこにいるような疑似体験ができる
・セリフを通じてビジネスシーンでつかう英語が学べる
・リスニングに磨きがかかる
というメリットがあり、本で勉強する以上に生きた英語が身につきます。
さいごに映画で英語を学ぶときに気をつけておくといい方法をおつたえします。
映画を観るとき
- 英語音声+日本語字幕
- 英語音声+英語字幕
- 英語音声のみ
この順番だと効果的です。
自分の好きな作品をみつけて、しばらくはその作品に集中して学ぶようにしましょう。
最初はセリフのスピードがかなり早くすべてを聞き取れないかもしれません。
けれど英語と日本語の字幕をつかって繰り返し聞くことが大切です。