いまある知識や経験をもってあの頃に戻れたらだいぶ違った人生だったかも。
そんな気持ちになったことありませんか?
映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル / All You Need Is Kill』は、まさしくそんな気持ちを叶えてくれるような映画です。
本記事で解説する映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル / All You Need Is Kill』で読めるポイント
- タイトルやセリフから学べる英語フレーズの意味や文法
- 反復練習の大切さが学べるシーン
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』あらすじ
近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。対侵略者の任務に就いたウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、戦闘によって亡くなる。しかし、タイムループの世界にとらわれ、戦闘と死を繰り返す。そんな中、特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させ……。(引用:シネマトゥデイ)
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』リタの反復訓練
ウィリアム・ケイジ(トム・クルーズ)は、肩書こそ少佐ではあるけれど自分の経営していた広告代理店が戦争で倒産してしかたなく軍の広報部で仕事をしているだけで戦争はまったくの素人だった。
当然ながら本当に戦ったことなどもなく、軍から戦争の最前線を報道しろとの命令にもあれこれと言い訳をして逃げる気満々だったが将軍に逆らった罪で逮捕されてしまう。
ショックガンで気絶させられたケイジは目が覚めると最前線へと向かう部隊送りになっていた。戦闘用の起動スーツをきせられ武器のあつかいかたもわからないまま出撃させられたケイジ。
本物の戦場では当てずっぽうで撃ちまくった銃で最初の敵を倒したケイジだがすぐに弾切れで窮地をむかえ、次に襲ってきた相手に地雷を爆破させ敵もろともあえなく戦士してしまう。
しかし、このとき浴びた敵の返り血がケイジにタイムループのパワーを与えるのだった。ケイジは死んだ瞬間に自分が部隊に入れられる直前のところで目が覚める。
そこから身に覚えがある場面がくり返しあらわれるので、先が見通せることでケイジは次々に危機をのり切るようになってくる。
そして、戦場で出会うことになるリタ・ヴラスキから「目が覚めたらわたしを探して」という言葉をもとにループの重大性を理解していく。
圧倒的につよい敵を倒すには相手の動きをよんで攻撃するしかない。そして、戦闘能力に磨きをかけ、敵の弱点を叩くためにケイジはリタからの猛特訓をうける。
負傷したらリタに頭を撃ち抜かれて訓練がリセットされるシーンですが、人間なにかスキルを身につけるためには何度も反復練習が欠かせないと教えてくれます。くり返し特訓することで経験値があがっていき、少しづつ先が見えてくるあたりが面白いシーンです。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』意味と文法的な解説
最初に戦死してからというもの、ケイジは何度もタイムループをくり返します。そして戦場に行くまえのリタに会うためにケイジは部隊の訓練に参加します。
部隊の連呼が「オール・ユー・ニード・イズ・キル/All You Need Is Kill」というタイトルに通じるシーンです。
部隊が訓練(走りこみ)いているときに登場するセリフ:
曹長:What are you? Sound off. 貴様らはなにものだ? いってみろ。
部隊:I am a warrior. 兵士です
曹長:What warriors do? 任務はなんだ?
部隊:Kill!! 敵をたおすことです!!
曹長:What are gonna do? なにをするだと?
部隊:Kill!! 敵を倒します!!
『オール・ユー・ニード・イズ・キル / All You Need Is Kill』は日本のライトノベルが原作になっていてタイトルの作者は桜井 洋氏です。
映画化するにあたりタイトルは「Edge of Tomorrow」となっています。これはアメリカほか英語圏では「kill」では表現がストレートすぎるし「Edge of Tomorrow」の方がより多くのお客さんに観てもらえるとふんだのかもしれません。
それともオリジナルのタイトルだと英語表現になにか問題でもあったのでしょうか…。
結論からいうと表現は問題ないようです。では、タイトルの英語について文法的にみてみましょう。
All You Need Is Kill
フレーズをみると動詞がふたつ続いています。
本来は
- All you need is killed. 死こそすべて。
- All you need is to kill. やるべきことは殺し。
受動態にしたり kill を名詞として使うのが文法的にあっていそうですが、タイトルは原形を使っています。
ちなみに、ロックシンガー、シェリル・クロウの歌う”All I Wanna Do”という曲の歌詞に
All I Wanna Do Is Have Some Fun♪
というのがありました。ここでもBe動詞のつぎに have という動詞が続いています。
また、ビートルズの「愛こそはすべて」でも
All Need Is Love♪
と、歌っています。この曲などは「love」以外は映画のタイトルと同じですね。
文法的な話になりますが、「主語(S)は~することです。」を表すとき
主語S+V(Be動詞)+補語C
というBe動詞の補語になっているパターンの場合は、名詞表現するときにつかう不定詞(to)は省略できます。
つまり、これらは本来はto不定詞(補語C)のtoが省略されています。
- All You Need Is
ToKill. - All Need Is
ToLove. - All I Wanna Do Is
ToHave Some Fun.
よって「All you need to do is ~」は、「~するだけでいい」という意味になり
このパターンの場合はToが省略された英語フレーズになります。
ここで紹介したシェリル・クロウやビートルズなどAmazonミュージック・アンリミテッドに登録すると3ヶ月無料で聴くことができます。今回紹介した英語フレーズのある曲もあるので聴いてみてください♪♪
まとめ
映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル / All You Need Is Kill 』を通してタイトルの意味やセリフの英語フレーズを文法的に解説しました。
映画でケイジ役のトム・クルーズは最初は逃げてばかりのへっぽこ少尉でしたがタイムループをくり返していくうちに本物の兵士へと育っていきます。
バカにしていた部隊の仲間たちやリタとの関係もストーリー後半ではかたい絆で結ばれていくところが見どころのひとつです。
ケイジが強くなっていく過程にはリタによる特訓のたまものでした。反復練習の大切さを教えてくれるリアリティある話が面白い。ぜひ映画をチェックして、英語学習に役立ててください。