音楽をつくるプロセスが垣間見れる!映画『はじまりのうた』に学ぶ英語

音楽 ドラマ

音楽が売れなくなったという話は随分前から言われています。

だからといって、音楽がなくなったわけでもなく、もっと身近になったと言えるのではないでしょうか。

映画『はじまりのうた』は、プロの作り手がどんな感じで音楽を作っていくのかドラマの中で実演しているような場面があります。音楽ができるまでにいろいろな思い…夢や希望や苦悩がギュッと込められているのを垣間見れます。

今回は、このドラマのセリフを通して英会話フレーズを解説します。

映画 はじまりのうた

(c) The Weinstein Company

はじまりのうた あらすじ

シンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)は、恋人と共作した曲が映画を通じて大ヒットになり大手の音楽レーベルと契約することに…音楽のパートナーでもある恋人デイヴ(アダム・レヴィーン)とニューヨークへやってきます!

スターとなったデイブはやがてツアーの最中に浮気をし、新曲を聴かされているうちに誰かほかの人を好きになっていると歌詞から気づいたグレタは家を飛び出してしまいます。

偶然、街で出会った旧友のスティーブ(ジェイムズ・コーデン)の家に転がり込んだグレタですが、スティーブは失意のグレタを慰めようとライブバーに連れていきます。

そこでスティーブは、自分のパフォーマンスが終わると彼女を観客の前で演奏するよう無理やりステージに上げ歌をうたえと励まします。 グレタはその夜、たまたまライブハウスで歌っていた所をかつては有名だったが、いまや落ちぶれてしまった音楽プロデューサーだったダン(マーク・ラファロ)に見出され、デビューを目指すことに・・・。

今回の英会話フレーズ

 

  • not gimmicks    
  • an A & R man    
  • whatever it takes 
  • まやかしでないもの
  • プロデューサー
  • どんなことでも

 

Not Gimmicks

時代の移り変わり

インディーレーベル(レコード会社)を起ち上げ、大きな成功体験のあるダンはどんなに時代が変わっても、アーティストの才能を見いだし、そのアーティストを大切に育てていく事が音楽の仕事に関わるものとしての本質だと主張します。

We need vision, not gimmicks.

   俺たちに必要なのはビジョンで、小手先のギミックなんかじゃないぞ。

さて、ここで出てきた” gimmicks “とは「仕掛け」「策略」という意味の” gimmick “の複数形です。手前に” not “をつけて「小手先なんかじゃないぞ」と音楽づくりの本質を語ろうとしています。

音楽そのものを売るというより、音楽に付随するおまけ等を充実させて付加価値をつけることに反対のダンは、それらをギミックと呼んでいます。

しかし、社内における他の仲間たちは音楽が売れにくい時代において、アーティストの音楽性だけに頼らずほかの付加価値(ここでは、アルバムを作ったバンドのメンバーがその解説までも担当とするといった内容)が必要だと感じています。

加えて、ダンによるプロデュース作品は、かれこれ5年もヒットが生まれていなかったこともあり、社内で彼の評価も下がっていました。理想ばかりで実績のなさをつかれ、ダンは返す言葉もありません。

レコード会社の運営方針を巡り、その溝は互いに埋まらず長年の相棒もダンに言います。

Things change, times change.

    モノも変わっていくし、時代は変わっていくんだ。

People got to change with them, Dan.

    それにあわせて人も変わっていかないと駄目なんだよ、ダン。

言い争いのすえ、会社をクビになってしまうダン…自信も失いかけ途方に暮れてしまいます。

時の流れの中でヒットを生み出す感覚や勘と言ったものが通用しなくなってくるというのは残酷なものです。

新しい才能との出会い…

ダンは行く当てもなく入ったライブハウスで飲んでいると、街でひとり寂しく過ごしている人に向けて作ったという曲を披露するグレタの歌を耳にします。

その歌に閃きと希望を感じたダンはグレタに冷たくあしらわれながらも、ふたりでバーで一杯やりながら懸命にくどきます。

ダン:

I promise you it could be a big hit. 

  君の歌は間違いなくヒットするって約束するよ。

Plus, you’re beautiful.

  それに、君はすごく綺麗だ。

グレタ:

Sorry, what’s beauty got to do with anything?

  悪いけど、綺麗だってことと音楽とどう関係があるっていうのよ?

ダン:

Jesus, you’re tricky, aren’t you?

  なんだよ、扱いにくい奴だなお前。

A & R Man

一緒にアルバムを作ろう! 元気をとり戻したダンはグレタにプロデュースの申し入れますが、グレタは失恋したばかりでノリも悪く、ダンのことを酔っぱらいのホームレスくらいにしか思っていません。

Are you really an A&R man? You look more like a homeless man.

   あなたほんとにA&Rの人なの? ホームレスにしか見えないけど。

ここでいう“A&R”とは、音楽業界、特にレコード会社で使われている用語です。

「アーティスト・アンド・レパートリー(英語の発音はレパトワァー)」の略でアーティストを発掘し、作品を書かせるまたは他の人が書いた曲や詞と組み合わせることで作品のヒットを狙う、いわば音楽制作プロデューサーといえる存在です。

Whatever It Takes

ダンはグレタの才能に凄く可能性を感じています。けれど、もっと見栄えをよくすることでより成功の確率が高まると信じてグレタにそのことを伝えますが、グレタは音楽と見た目は関係ないと決めつけています。

グレタはダンに言い返します。

No, I just think that an A&R man telling an artist how they should dress or come across is total bullshit.

    違うわよ、アーティストはこう着こなせとか、こういうイメージで行けとか指図してくるA & Rなんてとんでもないクズよ。

なかなか話がまとまらない2人ですが、ダンも負けじと説得を続けます。

このセリフでは、人に認めてもらうためにはどんなことであれやるべきで、そうすることで初めてスタートラインに立てるとダンがグレタに熱くまくし立てるシーンです。

I am not saying that you can’t be a real bonafide mother f***er in this business but you got to do whatever it takes and get people in to see your shows where the music can start to do its real work.

俺はお前がこの業界で本物になれないって言ってるんじゃない。だけど、本物になるにはやれることは全部やらなきゃダメなんだ。まずみんなに観てもらえるようにだ…そこで音楽がチカラを発揮するんだよ。

◎英語メモ:

bonafide  本物の(形容詞) 

ダンの熱烈なアプローチの甲斐あって、ニューヨークの街でレコーディングが始まり、グレタの作った曲は次々と可能性のある輝きをもった作品に仕上がっていきます。

グレタも次第にダンに心を開いていき、いろいろな話をします。ここでは、ダンが音楽の素晴らしさと自分への寂しさを語るシーンで映画の名言にもなっているフレーズです。

One of the most banal scenes is suddenly invested with so much meaning, you know?

大したことないような場面でも、それが突然意味のあることに変わるんだ、わかるか?

All these banalities, they‘re suddenly turned into these…these beautiful, effervescent pearls.

ありふれたものすべてがこの美しくて、活きいきとした真珠になるんだよ。

From music.  音楽からな。

I’ve got to say, as I’ve gotten older, these pearls are just…becoming increasingly more and more rare to me.

実感してるのは、歳を追うごとに真珠を見つけるのが難しくなっていくんだ。

ダンは新しい才能をもったアーティストや音楽そのものが与えてくれる素晴らしさを語るとともに、そういった輝きを次第に感じられなくなってきている自分に寂しさを感じていることが伝わってきます。

◎英語メモ:

banal    平凡な(形容詞)

be invested with  帯びてくる

banalities  banaltyの複数形 ありふれたもの (不可算名詞)

effervescent 活きいきとした (形容詞)

be tuned into 変わる

be rare  めったにない

まとめ

それぞれが抱えている悩みや葛藤のなかで、首尾よくとは行かないけれど音楽と言う共通の言語を通して皆一体となってモノづくりをしていく様がとても良い雰囲気を出しています。

CDショップを覗いてみても、確かに20年くらい前に起きていた出せば売れるといった派手さはなくなったような気もしますが、音楽は以前よりもずっと身近になったのは映画の中でもよく描かれています。

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